2013-01-01から1年間の記事一覧

メトロポリタン美術館

メトロポリタン美術館には、まる二日間通った。若い頃に見て感嘆したものは、トシくった今でも好きだということを再確認。イタリア・ルネサンスの巨匠ティツィアーノ作品は、この美術館での白眉だ、とまた思い至りましたよ。しかし以前と比べて、大作なのに…

マドレーヌのいるBAR

【 Café Carlyle 】 でウディ・アレンを聴いた時、同じホテル一階に【 Bemelmans Bar 】があったのに気づき、後日一杯飲みに行ってみました。ベーメルマンスとは絵本好きの人なら誰でも知っている、あの【 MADELINE 】シリーズの作者なのです。このBARのため…

バードランドの子守唄

【 BIRD 】ことチャーリー・パーカーが好きで、その名を冠した伝説のジャズクラブ【 BIRDLAND 】にも憧れた。52丁目のブロードウェイにあったが1965年に閉店。 パーカーとこの店へのオマージュとして、ピアニストのジョージ・シアリングが【 LULLABY OF BIRD…

公園スケッチ

セントラルパークを歩いていたら、「青空絵画教室」という感じの団体さんを見つけた。こんな眺めの良いところにイーゼルをたてて本格的なスケッチなんて、さぞかし楽しいだろうなァ、と羨ましく思うのが美術好きの本能ってところでしょ。どのくらい絵が上手…

紐育で煎茶

煎茶はどこへ行っても毎日の習慣。セントラルパークで朝の煎茶を喫した。懐かしのSheep Meadowの木陰にて、野点(のだて)のまねごと。急須と湯飲み茶碗、今年の新茶(屋久島産と鳥取産)は、日本から持参してきました。湯を入れる小さなポットに、茶請けの…

ニューヨークのIMAX映画館

ブロードウェイ68丁目にある、世界最大級の IMAX+3Dの映画館【 ロウズ・リンカーン・スクウェア 】。新作『スター・トレック イントゥ・ダークネス』に、好きな英国俳優ベネディクト・カンバーバッチが出演というので、それにつられて観に行った。しかし…

ソサエティ・オブ・イラストレーターズ

アップタウンを散策していたら、パークアベニューとレキシントン通りの間63丁目にある、【 SOCITY OF ILLUSTRATORS 】という古風な建物の前に出た。今まで一度も入ったことがなかったが、去年亡くなったモーリス・センダック(1928〜2012)の回顧展開催中と…

リンカーンセンター

リンカーンセンターのニューヨークフィルをTさんに誘っていただき、思いがけず好きなハイドンのピアノ協奏曲を聴くことができた。EMANUEL AXさん(1949年生まれのユダヤ人)というピアニスト。古典らしい泰然自若としたハイドンを期待していたが、華麗で都会…

ストランド書店

ブロードウェイ12丁目、むかしの【ストランド書店】は巨大な倉庫のような感じで、殺風景な安売りの古本屋だった。それが今ではシャレた超大型書店という感じになっている。かつての、ほこりを被って積み上げられた古本古雑誌の山の中から、宝物を見つける…

近代美術館にて

MOMA(The Museum of Modern Art)ことニューヨーク【近代美術館】は、もはや美術好きのための聖域ではなくなってしまったようだ。リニューアル後からは、よくある「観光&みやげ館」といった感じになった。キュレーターも〈集客力〉だけを念頭においている…

ウディ・アレンを聴く

昨夜は、セントラルパーク東側の76丁目【 Café Carlyle 】で、ウディ・アレンが演奏するジャズを聴きました。むかし満員で聴きのがしたことがあり、今もまだ別の場所で続けていたのか、と懐かしくなったわけ。最近の映画で見ると、よぼよぼの爺さんを想像…

ニューヨークの休日

ニューヨークへ来ています。このMack Book Airも、iPad miniも難なくつながるところが、昔とは随分かけ離れた時代になったなァと実感しつつ、コレ書いています。さすがパソコン、情報がやたらと早い。自分が何処にいるかも3Dの地図にすぐに出るとは。しかし…

今月の銀座案内

【 Terry Johnson 】 銀座の裏通りを歩いていたら、予期せずテリー・ジョンスン(こと湯村輝彦さん)の作品に出っくわした。普段なら入ることなきイッセイ・ミヤケの洋服店。つい嬉しくなって店内に突入してみたら、そこにはテリー世界の充満するインスタレ…

チャン・ツィイーの新作

東京へ戻ったついで、また映画を〈女優で観る〉ことに。 ウォン・カーウァイ監督『グランド・マスター』。めざすは女優チャン・ツィイー。アクション映画でこそ最高に美しく輝く女優さんだな、と改めてつくづく感心したようなワケ。やっぱり女優の良し悪しは…

外国女優で観る

前回は、うす気味悪い男たちの、汚い顔ばかりが浮かびあがってきたので、ちょっとここらで口直しの気分転換。若い頃から今にいたる、好きな外国女優さんたちの素敵な美顔を想い浮かべることにしましたよ。それに名前が出なくなる前の、これもボケないうちの…

書斎日誌

今年も半分過ぎてゆく。早くも保守本流というか、右寄りアベ&アソー政権が復活して間もない。むかし読んだ『閨閥』(けいばつ)という本(絶版)をひもといてみると、このアベとアソー太郎の二人は親戚だというのがよくわかる。しかも総理大臣だらけの親戚…

湯を沸かす

煎茶とコーヒーに紅茶。日常使う〈湯沸かし〉歴は古いのですが、近頃気に入っているものは、卓上用の「電気ガラスケトル」であります。とくにポコポコ湯が沸騰するさまが目に見えるところ、これが楽しくていい(どうでもいい話ですが)。 若い頃は鉄瓶(わざ…

『古今亭文菊 落語会』

お待たせいたしました。『古今亭文菊落語会』のお知らせです。 まだ真打一年生の文菊師匠。ますます張りきってレパートリーを増やしているようです。お笑いタレント化してゆく若手噺家が多いなか、文菊君は本格的な江戸の古典落語に精進してゆくことでしょう…

アトリエ日記

今年の屋久島産〈新茶〉を喫す。味覚は爽やかこのうえなく、香りに薫風を感じる。アトリエの外の新緑。目には青葉で、これなら風景絵などない文字の茶碗がふさわしい。などとあいも変わらず〈 小人閑居して不善をなす 〉です。かくいうヤツガレもついこない…

BARと居酒屋

居酒屋通いがオヤジたちの間でブームになって久しい。還暦もとっくに過ぎている同い年(団塊世代)の飲み友達は、寄るトシナミで酒量が落ちたか、すでに肝臓や糖尿をわずらって、現役はめっきり減ってしまったようだ。いま居酒屋ブーム先端をいくのは、定年…

築地ノラ猫情報

【猫好きの方のために】 築地パレットクラブの私道に住いするノラ猫たちは、現在3匹になっています。世代交代があり、いまここで一番ハバをきかせているのは、子供の頃に誰かが捨てていった黒猫のクロちゃんです。いまや人なつこく近隣で皆から可愛がられて…

ヒッチコック映画

日比谷のシャンテにて新作映画『ヒッチコック』を観る。期待に反して凡庸な作品。アルフレッド・ヒッチコック監督が、あの『サイコ』を撮っていたころの内輪話的フィクション。ヒッチの奥さん役、英国女優ヘレン・ミレンの演技だけはうまかったな(また「好…

生誕120年・木村荘八展

東京新聞からの依頼で、生誕120年『木村荘八展』を見てきて、短文を新聞に書きました。実は新聞社の方から連絡をいただき、この展覧会を初めて知ったようなわけで、どうも近頃は〈情弱〉というヤツだなと反省しています。新しくなった【東京ステーション…

佐四郎人形

三十年以上も前に描いた絵が、たまたま書棚の奥から出てきた。すっかり忘れかけていたのですが、このブログに書いたこともある佐四郎人形の仔犬を写したものです。[id:osamuharada:20060301] ←この時には、あちこち探しても行方不明になっていた自分の絵。ま…

タランティーノ映画

思い返せばクエンティン・タランティーノ監督の映画『レザボア・ドッグス』は、早くも二十年のむかしとなりぬ、なのですよね。あのスタイリッシュで斬新なアクション映画の出現で、90年代のハリウッド映画はやっと面白くなった。続く二本目’94年『パルプ・…

笑顔の土偶たち

平凡社新刊の『縄文美術館』が素晴らしい。うたい文句には《土器・土偶の優品六〇〇点を美しいオールカラー写真で紹介する最新の縄文図鑑》とある。くだんの〈図鑑戦争〉とは関係なさそうだが、これなら子供でも楽しめるかなと孫(三歳半)に表紙をちらっと…

図鑑戦争

京都の蚤の市(500円)で見つけた堀内誠一さんのイラスト『 のりもの かるた 』(1964年・学習研究社)。これは「1年の学習 正月特大号」の付録なのでした。カルタの箱の裏に「おかあさん方へ」とあり「かるた遊びがおわったら、社会科乗り物図鑑として、そ…

3.11ノート

長かったようで短くも感じる、2011年3月11日からの二年間が過ぎようとしている。あの日は東京の自宅にいたが、地震ではほとんどなにも被害がなかった。大きく長い横揺れだったので、どこか遠いところで大地震が起きていることだけは察知できた。津波の被害状…

東京は世界一位

しばらく沖縄や九州に滞在したあとで東京に戻ると、いやに東京の物価って高いなァ、と実感することが多くなった。よそと比較して、東京では現金払いで何かを買うと、物価の高上がりしているのがよくわかる。すぐに財布が空っぽになっちゃう。水でも電気製品…

銀座「はち巻岡田」

先週、寒波がきつかった東京。友と銀座を歩いていたら冷えきって、ついたまらず「はち巻岡田」にとびこみ菊正の樽酒、熱燗で一杯。そして冬の名物〈鮟鱇なべ〉。濃い口のダシは、久しぶりに東京へ帰った気がする東京の味覚。あとの卵をかけた雑炊で心身とも…