2013-01-01から1年間の記事一覧
羽田を飛びたって、雲海の上にでたら、汚いグレーの空気層がさらにその上に横たわっていた。あれはPM2.5だったのだろうか。雲の切れ目から見下ろすと、地上はグレーのスープに浸っているかのようにどんよりと霞んでいた。目に見えない人工放射性物質だけでな…
暮れの銀座。去年よりは人出が多くなったように感じられる。店々のネオンも一段と明るくなっている。いつもの定点観測所(写真)から見てもまばゆいばかり。 三年前にはこんなことでビックリしていました。→[id:osamuharada:20101212] 311後の銀座は見る影も…
東京に所用で戻っている間、テレビ・新聞で毎日楽しませてもらっていた【 東京都知事 】のワイロ・ニュース。連続TVドラマなどより遥かに良いデキ。東京進出を企てていた徳田虎雄前理事長と並んだツーショットでは〈 前門の虎 後門の猪 〉とでもいうべき大迫…
今夏ニューヨークでは、スティーヴン・キングの PAPERBACK(廉価版の本)の新刊【 JOYLAND 】が、どこの本屋やキオスクでも目についた。高級なハードカバーではなく、いきなりペーパーバックでの新刊本。大衆向けのミステリーといえば、やはりこの判型とデザ…
昨日の、諫早湾干拓地の裁判ニュース。堤防の水門を開いてくれないと有明海側に赤潮が発生して〈漁民〉が困ると訴える。海水の満ち引きの問題ですね。水門を開いたら諫早の干拓地でキャベツなんかをつくっている農地が水浸しになって〈農民〉が困るじゃない…
ウチナーンチュには申し訳ないけれど、かつてアメリカの従軍家族が残していったジャンクや USED モノを探しだすという楽しみが、基地の島、沖縄にはまだある。那覇の FISH BOWL という店で、六〇年代のシド・ホフ【 SYD HOFF 】の絵本を八冊も見つけた。半分…
渡り鳥南へ帰る。寒くなってきたので、また暖かい冬の沖縄に来てしまった。「 汐の匂いのする町が、どこも俺にはふるさとさ 」というワケ。沖縄本島の南部にいます。 一昨日、近くの浜(この写真)を友人と散歩していたらちょっと暑くなってきたので、その先…
うちの近所のことで恐縮ですが、ずいぶん長い間の懸案となっていた「築地市場移転」というローカルな話題。もう皆さんお忘れでしょう、市場移転先の豊洲(元は東京ガスの敷地)は猛毒有害物質のひどい汚染で、まだまだ土壌調査中のはずでした。そこへ311…
【 個人的な一人称の履歴書 】 戦後の男女平等教育の成果があったせいか、幼い頃から男友達なら〈俺〉で、女の子が相手では〈僕〉と変えていたような気がする。長じても男女共学だったので使い分けていた。もし男子校や体育部に入っていたら〈僕〉とは言わな…
幼稚園に入ってわずか半年あまりで、4歳の孫の一人称が〈俺〉に変わっていた。「俺、いまオヤツ食べてる」だの「みーんな、俺の仲間だ」などとのたまう。ついこないだまではBunちゃんと自称していて、いかにも幼児らしかったのに、「ぼく」とも言わずいきな…
開催中「山下清展」のカタログを貰ったので眺めていたら、映画『裸の大将』を撮った頃の写真が載っていた。山下清と彼を演じた映画俳優・小林桂樹の二人。大好きな映画だったので、思いがけず初めて見るこの写真に感激してしまった。子供の頃に観ていたぼく…
いきつけのBIO専門のワイン屋さんで、[ siné ]の漫画がラベルに使われている赤ワインを見つけた。値段は庶民的。Raisins Gaulois(古代ガリア人の葡萄)とあるから野趣に富んでいるはず。さっそく飲んでみると爽やかで日向っぽい太陽の味がする。葡萄の絞り…
雨の羽田を発って西へ飛ぶ。また台風が近づいているが、雲海の上にでると真っ青な空。めまぐるしかった東京での二週間を振り返っていたら、またケチをつけたくなってきたので、雲の上でこれ書いています。ただのヤツアタリ。 先日、東京のグルメ好きな後輩と…
今年もいくつか映画館で映画を観ているのですが、このままでは(個人的に)不朽の名作として心に残るものがないまま、一年が過ぎそうです。先週から所用で東京にいて、あい間をぬっては映画を観ているところです。 ぼくの〈 好きな女優で観る〉のノオミ・ラ…
このブログ、自分で言うのもヘンなのですが、久しぶりに昔の分から拾い読みしてみたら、311以前と以後では、知らないうちに調子が変わってしまったような感じがしました。急激な時代の変化に、どこか戸惑っているままなのです。いまも原発問題が影を落と…
秋になると、いよいよ我が食卓(和食の場合)では銀座東哉さん製「赤絵の皿」の出番です。焼き魚や煮魚にして、明石の鯛、島根のノドグロ、五島の金目、沖縄のアカマチ、カサゴにメバルといった赤色系の魚が赤絵にはとてもよく似合うと思う。この場合、似合…
NYのメトロポリタン美術館で、拳銃が展示されていたのには驚いた。西部劇ファンならお馴染みのコルト・ピースメーカー(写真下)。誰でも保安官ワイアット・アープ(OK牧場の決闘)を思い浮かべるはず。ヤツガレもバカな中学生時代に、このモデルガンをアメ…
そろそろ秋めいてきたところで、ひさしぶりにブランデーが飲みたくなった。以前買い置きしておいた Armagnac Chateau de Martet 1976年 を開ける。ブランデーグラスから、芳醇な香りがBARいっぱいに広がって、ひと足先に秋がやって来た。 何かちょっと、むか…
「風見鶏」=中曽根元総理大臣のニックネーム、という悪いイメージ(親米・改憲・原子力ムラ)があったので、自分で「風見鶏」を取り付けるとは思ってもみなかった。ところが日常の風向きが気がかりになり、探したら鶏のかわりに犬のがあったので、これなら…
秋の『 古今亭文菊 落語会 』のお知らせです。 早いもので去年の九月に真打昇進して、文菊のうえにもあわただしい一年が過ぎようとしています。昨年十月には師匠である古今亭円菊師に先だたれ、また帝国ホテルでの真打お披露目パーティーを元気に取り仕切っ…
江戸から明治へと様変わりした後に生まれた東京の作家には、まだ過去になったばかりの、江戸時代への憧れやノスタルジーのようなものが強く残っていたと思う。永井荷風は東京山の手の出身。荷風が慶応の教授時代に主宰した「三田文学」で、新人デビューした…
たかが一都市の体育祭にすぎないものに、一国の総理大臣や皇族がアルゼンチンにまで押しかけて営業した。それで東京五輪を(大金はたいて)勝ちとった!と大喜びしている。頭は小学生並み。おかげで今日は大変にオメデタイ一日となった。これであの『東京五…
ニューヨークの画材店【 UTRECHT 】から、注文しておいたリキテックスの PROFESSIONAL ACRYLIC ARTIST COLOR が届く。すべて Made in France。どの色も輝く宝石のように美しい。絵描きの幸福は、気に入った絵具に巡り会えること。完成された絵具の色彩に導か…
夏の終わり、島も涼しくなりました。今夏も、ぼくの食卓ではガラスの器が大活躍した。和物では、谷道さんの吹きガラス使用ひん度が一番高かった。そしてさらに若い頃に買って愛用していた【江戸切子】を久しぶりに動員して、見た目でも暑さをしのぎました。…
早起きの孫は、朝七時過ぎになると、もう待ちきれず起こしにやって来る。「ジジ『あまちゃん』はじまるよ。」というのが彼の常套句だ。TVドラマなど普段は見ないが、おかげで『あまちゃん』は毎朝見てしまう。爺の感想としては、アイドル話はともかく、ワキ…
夏休み後半は、孫の夏休みにつきあっています。家のなかでベットリまとわりつかれると、ことさら暑っくるしいので、ベランダにビニールのプールを出してやり、【行水】させるのが日課です。これはヤツガレにとっても、子供の頃の懐かしい夏の風物詩。ビニー…
【 残暑お見舞い申し上げます。】 こちら島のアトリエは、気温が東京より平均2、3度は低いけれど、それでも真昼から三時頃までは、かなりの暑さで外には出たくない。今年は熱中症が急増したそうで、その半分が65歳以上の高齢者というからは、要心にこしたこ…
ニューヨークの喧噪を離れ、帰りの飛行機のなかで、日本の現状について取りとめもなく想い巡らしていた。ところがどう考えても前向きな気持ちにだけはなれなかった。結局は、頼りなさと不安でいっぱいになる。成田に到着する頃には、東京へ帰りたくなくなっ…
【絵具】 ニューヨークの画材店巡りをして、ウルトラマリン・ブルーのアクリル絵具をいくつか購入した。メーカーによって同じ色でも違いがあるので、試しに数社のものを揃えてみる。いつもどこかへ行くたびに慣例になった趣味なのです。 趣味的すぎてつまら…
NEW YORK HISTORICAL SOCIETY という、ニューヨーク市最古の歴史美術館。そこのミュージアムショップで、なんとなく気に入って買った〈女性参政権〉と書いてある四角いお皿。このショップではアメリカの歴史的人物、歴代の大統領などのキャラクターグッズが…