2012-04-01から1ヶ月間の記事一覧

煎茶と花林糖

南から、今年最初の屋久島産の新茶が出たので、さっそく喫してみた。屋久島は世界遺産に登録された島で、千五百mを超える山が二十もある。その地形のために亜熱帯から亜寒帯までの気候がこの島には存在しているそうです。あの縄文杉(樹齢七千二百年)がある…

更紗のスリッパ

神田お茶の水【黒岩スリッパ店】が閉店してしまってから、他で探してもなかなか気にいったスリッパが見つからない。(前に書いた「黒岩スリッパ店」[id:osamuharada:20090602]) スリッパは大切に飾っておくような物ではなく、使わなくちゃ意味がない消耗品…

みんな同い年

若いころは「戦後生まれ」とよばれ、長じてからは「団塊世代」などと十把ひとからげに言われ続けてひさしいが、皆々いつしか還暦すぎたら、ただのジジババ高齢者になっていた。なんとか年金暮らしができる最後の世代となるのだろう。高度経済成長(実はバブ…

春の煎茶

島のアトリエも春めいてきた。急ぎの仕事を発送した後での一服。畳の部屋の窓をあけはらい、ときどき聴こえるウグイスやメジロたちの長閑な声に聴きほれる。リスも遠くで鳴いている。縁先の山桜が満開になり、春風に吹かれて、花びらが部屋の中に舞い込んで…

古本屋めぐり記

久しぶりに東京へ戻って所用がすむと、まずは神保町古書店街をめぐり歩く。美術ファンとして、「一誠堂書店」では、大阪の中村という人の富岡鉄斎コレクション自選の自費出版による『鉄斎画讚』(大正二年刊)という珍しい作品集を見つけて買った。他では見た…