紐育で煎茶

osamuharada2013-06-29

煎茶はどこへ行っても毎日の習慣。セントラルパークで朝の煎茶を喫した。懐かしのSheep Meadowの木陰にて、野点(のだて)のまねごと。急須と湯飲み茶碗、今年の新茶(屋久島産と鳥取産)は、日本から持参してきました。湯を入れる小さなポットに、茶請けの甘いものはコロンバスサークルのWHOLE FOODS MARKETで調達する。ポップコーンにメイプルシロップをからめた駄菓子は、浅草「雷おこし」のような感じで煎茶にとてもよく合う。
初夏、リスと小鳥、犬の散歩、ランニングをする人々、公園に三々五々集まってくる様々な国の観光客たち、眺めているだけで楽しくなる。そしてぼくには昔のニューヨークの思い出がある。これだけで煎茶がとても旨くなる。煎茶は精神を浄化する。
毎日トシのわりにはよく歩き廻っているけれど、ニューヨーカーたちの歩く速度と活力にはとてもかなわない。街中のレストランやカフェにいると、人々の発する声音ウォンウォンとすさまじく、だんだんこちらの耳が痛くなってくる。公園の外はどこを歩いても昔より人口密度がかなり高くなったような気がする。生活のテンポが東京よりも数段は速いだろうか。ひとことで言うなら、人々に落ち着きがまるでない。街並みは昔とさして変わらないというのに、現代人だけが高速で動きまわっている感じ。まるでメリーゴーラウンドみたいだね。 
以前オアフ島で気に入って通ったWHOLE FOODS MARKETでは、ユッタリと買い物ができて楽だったけれど、ミッドタウンのチェーン店のほうは大繁盛のすごい人出、レジでは延々と並ばせられる。店内までも人口密度が高い。物価もハワイの倍くらいというところかな。他人事ながら、やはりニューヨークで生活するのは相当ハードなことだろう、と煎茶を喫しつつ静観した。