ニューヨークのIMAX映画館

osamuharada2013-06-27

ブロードウェイ68丁目にある、世界最大級の IMAX+3Dの映画館【 ロウズ・リンカーンスクウェア 】。新作『スター・トレック イントゥ・ダークネス』に、好きな英国俳優ベネディクト・カンバーバッチが出演というので、それにつられて観に行った。しかし IMAX と3Dの組み合わせは、もはやストーリーだの役者の演技どころの騒ぎじゃない。ただただ超大画面(高さ24m×幅30m)と、3D立体映像のヴァーチャルな次元に取りこまれて動けなくなってしまう。宇宙モノのCGだとわかっちゃいるが、スケールのでっかい立体映像に魅了されてしまった。いいトシしてね。
懲りずに次の週、またお子様向けのスーパーマン発端話『マン・オブ・スティール』の封切りを観に行った。今度は、ぼくの〈好きな女優で観る〉のエイミー・アダムスが、スーパーマンの恋人で、新聞社デイリー・プラネットのロイス・レイン役というからにはゆかねばなるまい。こちらは3Dがさらにもの凄く、主役のスーパーマンよりも〈映像〉そのものが力強いヒーローになっていて、もはや映画と呼ぶのはむずかしいかも。感情移入をさせる余裕も無く、すべてが客体化されてしまう。エイミー・アダムスの顔がアップで20mにもなると、鼻の先がとんがって飛び出て来るので、こちらが小さな虫かなにかになったような気がして、あんまり気持ちよいモノではないよね。可哀想に顔の吹き出物までが立体になってしまうから、IMAX+3Dには出演しないほうが無難だろうと思ったね。余計なお世話ですが。
だからといって100%がCGでできてるアニメならば文句なしか、というとそこまでお子チャマ向きじゃ観る気がしなくなる。たとえば宇宙モノでは、キューブリック監督が生きていたならば、きっと哲学的で大人向けの迫力ある映画をつくってくれただろうにと思うな。当たり前のことだけど、技術の進歩だけでは、エンターテインメントは成立しないものなのですよね。
前に書いた IMAX+3D→[id:osamuharada:20130219]