2011-01-01から1年間の記事一覧

兼高かおる世界の旅

個人的に今年を振り返れば、アチコチよくまァ歩いたもんだな、という感じかな。東京にいてはなんとも落ち着かないので、自由きままな旅をすることにした。地震とゲンパツのせいで大番狂わせにさせられた年でもありました。 今年はずっと専門チャンネルを録画…

ウチナー産・牛と豚

【牛】は、関西や東北が本場だと思っていたが、沖縄産のブランド牛は、それに少しも引けを取らないほど旨い。「石垣牛」「本部牛」「山城牛」など、素晴らしい高級牛に恵まれている。近頃、牛肉だけは外の料理店などで食べるより、買ってきたのを、自己流に…

倭人とポインセチア

冬休み。避寒と倭人伝フィールドワークをかねて、また沖縄に来ています。本土では雪が降るところがあるというのに、こちらではコートを着る必要もない。昨日は汗ばむくらいの晴天だったので、南部の「干潟」を見て歩き、倭人伝のライフスタイルを想像しなが…

まぼろしの安全神話

去年の暮れ、このブログで「今そこにある危機」と書きました。 その時点のアマゾンで、広瀬さんの本に対するクリック数は、たったの十数回だったと記憶しています。いま見てみたら二千回を超えています。→[id:osamuharada:20101220] 当然といえば当然ながら…

大混戦ルイ・ド・フュネス

フランスの「ドタバタ喜劇」映画を観なくなって久しいが、60年代半ばから70年代までは、ルイ・ド・フュネス【 Louis de Funes(1914〜1983)】が、ぼくのお笑いアイドル・スターだった。フュネスをよく観たのは、子供の頃から好きだったハリウッド映画のジェ…

利平栗のマロンパイ

秋深くなると、いつも新橋小川軒カフェで食べていたモンブランを思い出す。昨年で閉店したのが、ちょっと淋しいな。季節限定の、利平栗だけを使ったモンブラン。前に書いた小川軒のモンブラン→[id:osamuharada:20090926]は、熊本産の利平栗を最上級とすると…

倭人伝ノート

倭人伝フィールドワークで歩きまわる時に携行する道具類は、まず軽いことがベストだと気がついたので、いつも愛用の筆記用具ペリカンやモンブランは持ち歩かないのです。トシヨリは少しでも荷を軽くしておかないと思うように歩けなくなる。こうゆう時には、…

ジャン・エッフェル

パリの古本屋で、懐かしい『ジャン・エッフェル』の大判作品集を見つけた。戦後のフランスで人気のあった漫画家・JEAN EFFEL(1908-1982)。大ヒットした天地創造【 La Creation du monde 】のシリーズは、旧約聖書の創世記が舞台。万物の創造主である神さまが…

映画「トゥルー・グリット」

去年のマイ・ベスト映画は、スウェーデンの【ミレニアム】三部作でした。さて今年の映画は、何と言ってもコーエン兄弟監督【トゥルー・グリット】ということになりそうです。現代のハリウッドで、ぼくの一番好きな男優がジェフ・ブリッジス。すでにコーエン…

子供用トートバッグ

このトシになっても、外出時にトートバッグを持ち歩くのは、長年の習慣だからしかたないのです。風呂敷がわりというわけ。外国でもどこでもヤツガレには必需品だったが、パリではさすがに持って歩く人を見かけなかった。長いフランスパンなどは、買ったらト…

懐かしのズーク

夏のPARIS土産に【ZOUK】のCDいくつかを買ってきた。以前ココに書いてから、早いもので六年もたっている。→[id:osamuharada:20050716] 最近のズークは、黒人特有のラップが混じったものがほとんどで、それもクレオール語(フランス語の混血)だから、なんだ…

続・倭人伝モンダイ

また、【古代史好きのかたに】 くだんの週刊誌連載「倭人伝を歩く」シリーズの最終回が出たので、つい買ってヒマにまかせて読んでしまった。邪馬台国の位置が、最終的には【九州説】に落ち着くのか、それとも11年ほど前に発見された奈良の「箸墓古墳」(卑弥…

倭人伝モンダイ

【古代史好きのかたに】(興味ないかたは飛ばしてね) 先日『週刊朝日』を本屋で立ち読みしていたら、「ノンフィクション劇場・倭人伝を歩く」という連載があり、ちょっと引っかかったところがある。これを書いている作家が、福岡県の糸島市にある「伊都国歴…

パリの秘密結社

日本ではむかし「大東社」と呼んでいた、フランス最大のフリーメーソン【 GRAND ORIENT DE FRANCE 】 。パリの下町、9区のCadet通りに本部がある。一階は「フリーメーソン博物館」で、堂々と一般公開をしている。ここは実に面白い。展示を見ていると、フラ…

携帯とパソコン

ヤツガレは、トシとともに雲水不住の身となり、やたらと移動が多くなった。携帯とパソコンは必携になった。携帯電話は電話だけの使用で、あれでメールを打ち込むのはメンドクサイ。もとより筆無精だけれど、連絡だけは必要なので、メールはキーボードのある…

祝・菊六真打ち昇進

近頃嬉しいニュースあり。現在「二つ目」の古今亭菊六に、来年の秋「真打ち」昇進が決定。しかもなんと二十八人抜きの大抜てきだそうです。会長になった柳家小三治師匠の慧眼にかなうとは、古典落語ファンとしても二重に嬉しい限りであります。陰ながら応援…

食べものノート

東京に帰って真っ先に行ったのは、銀座の【はち巻岡田】でした。刺身、岡田茶碗、実そば、あいがも、粟麩田楽など東京の味覚。それに久保田万太郎の季節の句が壁に掛かっていたので、東京へ戻った気がした。時差ボケがなおらない次の日は、銀座松屋【茶の葉…

3.11以後

パリの人文系書店のウィンドウに、新刊の原発本が飾られていた。福島とチェルノブイリを、すでに同じカタストロフィー(破滅)として論じ、次なる危険地点を考察している。胸を突かれる思いに、足が止まった。あの日からまだ半年が過ぎたばかりだというのに。…

パリの群青色

どこの街にも固有の色感があると思う。パリの街ではウルトラマリン(群青色)が、ぼくには気になる色です。道路標識や公衆電話に、郵便局や銀行や店舗に、駅や地下鉄に、どこかで必ずウルトラマリンの青が効いている。本の題字やグラフィックデザインにもよ…

夜明けの海辺

いっこうに夏らしくない今年のパリで、避暑地のように過ごしやすいのは助かった。しかし何かモノたりなさを感じたのは、夏だというのにまだ一度も海を見ていないことだった。もはや泳いだり潜ったりはしないが、それでも夏の海が好きで見たくなる。八月のド…

オベリスクの秘密

一昨日、アメリカの首都ワシントンDCで大きな地震があり、その時にあの「オベリスク」(ワシントン記念塔)にひび割れがあったというニュース。石を積み重ねた造りでは、世界で一番高い塔。1884年(明治17年)に完成している。やはり、地震なんて絶…

シスレーのいた村

ヴェルサイユに住んでいるSさんが、画家シスレー好きのぼくを、モレ・シュル・ロワンに連れて行ってくれた。車は緑豊かなフォンテーヌブローの森を抜け、外光派、印象派の拠点となったバルビゾンを後にし、アルフレッド・シスレーが六十歳で没するまでの十…

食の安全神話

イギリスに住んでいるKさんからのメールでは、秋に一時帰国するけれど、東京の食べ物はほんとに大丈夫かしら、と不安な様子。なんでも東京のお友達に聞いたところ、「もう普段通り」「いいデパートの食品なら大丈夫よ」或いは「気にしたってしょうがない」…

パリの本屋さん

あてもなく涼しいパリ市内を散策していると、どこにでもたいがい本屋があるから、飽きることがない。人のゆきかう大通りには、大衆的な大型書店があり、横丁にはさまざまな専門書店がいたる所にあります。本を探すというより、本屋そのものを冷やかしながら…

シャンゼリゼと終戦記念日

「シャンゼリゼ大通り」の真ん中あたりには、つい考えこんでしまう通りの名があります。【F・D・ルーズベルト通り】。つまりアメリカ大統領の名前なのだ。地下鉄の駅名 Franklin-D-Rooseveltにもなっているから、よく知られた名前のはずだが、誰も不思議に思…

煎茶とカヌレ

朝の煎茶。これだけはどこへ行っても欠かせないので、茶葉はパリへも持参しています。永年の生活習慣だからしょうがないよね。さて今年は、静岡の新茶も当然ながらかなり汚染されているだろうと、最初っから予測していたので、3.11以前に摘まれていた茶葉を…

藤田嗣治のアトリエ

パリ郊外、シュヴルーズという静かで美しい村へ、知人の車で行った。その帰りがけに、画家・藤田嗣治、最晩年のアトリエを見にヴィリエ・ル・バクルへ寄ってもらった。 実は、例の『1900年パリ万博』において、なんと弱冠14歳のフジタは、絵画部門のジュニア…

パリの植物園で

パリ5区にある「自然史博物館」へ行ってみたら、入口に、ラウル・デュフィの絵の大作一双が掛っていました。最初から博物館の依頼で描いたものらしく、美術館などへ売り飛ばさずに、きちんと今でも飾ってあるところはサスガだな。エキゾチックで、デュフィら…

プティ・パレと万博

印象派のシスレーがあると聞いて、「プティ・パレ美術館」へ行った。常設展のシスレーは4点。他に思いがけずマイヨール彫刻の小品数点と、ゴーギャンの陶器が3点あって、いずれも素晴らしい。数は少ない(人気作品はオルセー美術館に貸している)けれど、ど…

1900年パリ万博

1900年のパリ万国博覧会の地図(複製)が手元にあります。観光用につくられた万博開場の案内地図。エッフェル塔のある大きな広場には、ヨーロッパ列強の大国が、それぞれの巨大なパビリオンを設置していて圧倒的です。アンヴァリッドの前庭にも世界各国の産…