トークセッション報告

【 OSAMU GOODS TRIBUTE 】でのトークセッション。展示中の9月13日に、オサムグッズ生みの親・石井志津男さん(写真右)、 Groovisions の伊藤弘(左)さん、と ぼく(中央)の三人での四方山話でした。 はじめはアナログ時代(ぼく)とデジタル時代(伊…

国会コント

ひと夏、愉しませていただいた「東京五輪パクリデザイン劇場」も、一幕目のファース(笑劇)が終わり、二幕目のリーガルミステリー(法廷劇)を待つばかりとなった。感情論の次は客観論ではじまる。 その幕間に、昨日の参議院「アンポ法案強行採決」への8分…

ぼくの装幀本

オサムグッズのデザイン以外では、本の装幀デザインもやったことがあります。広告のデザインにはまったく興味がなかったのですが、本の装幀デザインは大好きで、自分の趣味を活かせる場合にのみ受注しました。 小村雪岱や北園克衛への「オマージュ」であるこ…

東京五輪デザインノート

「パクリ」疑惑の渦中にあるデザイナー氏は、わが母校と同じ多摩美術大学グラフィックデザイン科の出身で、去年からは母校の大学教授に就任しておられた。 そして多摩美の宣伝物にも教授自らがデザインをされていたのだが、ネット上ではとうとうその多摩美デ…

さよなら鎌倉近代美術館

【 美術ノート 】 あと半年ほどで閉館になるという、鎌倉の『 神奈川県立近代美術館 』へ。なくなっちゃうのは惜しいな。ここは川端実先生との思い出ある場所だった。一棟はすでに閉鎖、現在は二室のみでの展示中。第一室では、劉生の「麗子像」が他を圧して…

ぼくのデザインノート

【 ぼくのデザインノート 】 イラストレーターとデザイナーは別の職種なのですが、両方を兼ねることもできます。かつてぼくが自分でつくったキャラクターを自前でデザインしていた時期は、1970年代後半から’90年代前半までのことでした。年齢でいうと三十か…

OSAMU GOODS TRIBUTE

【 展示会のお知らせ 】 原宿にある BEAMS のギャラリーで【 OSAMU GOODS® TRIBUTE 】と題する展示会があります。オサムグッズのキャラクターを使っていただき(原画のみ提供)、ビームスのデザイナーさんや、ギャラリーの常連アーティストさんたちが、それぞ…

残暑お見舞い

記録的な連続猛暑にもやっと陰りがみえてきましたね。すでに島では涼風が吹いています。この老人もまだ何とか生息中です。くだんの蔓草をからませた日除け棚?も役に立ちました。(写真:http://osamuharada.tumblr.com/) 夏休み中に聴く音楽は、狂気のアベ…

今日もデザインノート

ヤツガレもデザイナーのはしくれとして、一言いわせてもらっちゃおう。パクリ疑惑の東京五輪エンブレムデザイン。当のデザイナー釈明会見を聴いて、オヤッ?変だなと思ったのは、似てる似てないの主観的問題ではなく、デザインそのものの「解説」のほうでし…

くずきり

いふまいとおもへどけふのあつさかな、とでも言いたくなっちゃうなか、猛暑お見舞い申し上げます。とくに同世代(老人)のおかたは、おたがい熱中症対策が肝心ですよね。 島では嫌いなクーラーはつけなくてすむけれど、都会にいたら無理だったでしょう。日陰…

今日のデザインノート

東京のオリンピック運動会に興味はまったくないけれど、こんどのエンブレムデザイン盗作疑惑には、同業者としてちょっとだけ気にかかる。グラフィックデザインの著作権だの商標権なんかの争いごとは、ぼくのごときキャラクター屋にしても、ごく身近な問題で…

森本美由紀 展

1980年代のはじめごろ、オサムグッズのデザイナーを募集していたときに、若き日の森本さんはぼくの事務所に面接にこられた。まだ岡山から東京へ出てきたばかりの学生さんだった。デザインの勉強も仕事もしたことがないという。デザイナーは無理そうだな…

今夏の防暑計画

クーラーが苦手なので、島ではいつも風通しのよい部屋で猛暑をやり過ごすことにしています。樹木の間を通りぬけてくる海からの風は、木の葉が水冷式ラジエターになってくれるせいかヒンヤリとしている。それでも直射日光がさす窓辺周辺は、かなり暑くなるの…

深夜のテニス観戦

ついに大政翼賛 NHK が行った世論調査でさえも、アベ不支持は決定的になってきたようだ。当然ながら違憲のアンポ法案なんてものはほとんど反対されている。アホノミクスで無理しての2万円台なんて、ギリシャと中国のおかげでぶっ飛んでしまったしね。 それで…

今週もリビングダイニング

長梅雨ですね。またリビングダイニングにて「引きこもり」中です。雨のなか外に出るのが億劫になり、ときどきルームランナーで歩き、ラジオ体操第一第二なぞやったりしています。風呂は午前中に入る長湯が好きで、夜は外国映画鑑賞。アトリエでは美術と歴史…

風刺漫画家 Siné

伝統的なフランスの風刺漫画家 Siné(シネ)は、今年で87歳になるはずだけど、その毒舌ブリはまだまだ現在進行形のようです。もとよりあのレーモン・クノー著『 地下鉄のザジ 』にイラストを描いた人でもあるし、そうとうな意地悪じいさんになっているだろう…

書斎日誌

梅雨の晴れ間。午前中はアトリエで絵を描き、午後は書斎で好きな本の乱読を楽しむ。島の外の世界のことは、おおむねネットのNewsで眺めています。ヒマつぶしに二年前の「書斎日誌」を読み返すと、アベ政権ができたばかりの頃で、どれだけひどい国になるのだ…

日本の紅茶

四六時中、煎茶ばかり喫している、ただのお茶飲みジジイなのですが、昼食のサンドウィッチや、おやつの洋菓子のときには、必ず紅茶を合わせて飲んでいます。むかしから紅茶といえばアールグレーばかりでした。もとより紅茶に砂糖ミルクは入れません。最近で…

お神輿の謎

築地市場のお祭り。魚屋の従兄弟は、六十過ぎてもまだ神輿をかつぐぞと言い張る。いくらカミさんがとめたって聞く耳持たず。ヤツガレの場合、お神輿はかつぐより絵に描く、という子供の頃から変わり者ですが、今でもひたすら神輿の美しさには圧倒されている…

リビングダイニング

梅雨に入ると、どうも外出がめんどうになってくる。島では雨よりも霧が深くなり、視界10mなんて日がたまにあるから車の運転もできない。大自然の中にアトリエがあるので、都会よりずっと過ごしやすい気候だけはありがたい。家中にあれば、ひんやりとして涼し…

昨日の大地震ノート

昨日は、小笠原諸島の西方沖でマグニチュード8.1、深さ682キロの大地震が発生した。遠く離れた関東でも震度4クラスだった。それに一昨日は、屋久島のとなりにある口永良部島が大噴火を起こしていた。ちょうどフィリピン海プレートの西側と東側とで、あいつ…

銀座異聞

昼の銀座を歩いてみたら、オリンピック特需の新都市開発による、ビル新築ラッシュが恐ろしい勢いではじまっていた。あちこちで古いビルを壊しているので、まるで空爆のあとのようなありさま。そこに中国人観光客がゾロゾロ歩いている。彼らは大型バスでやっ…

水丸さんからの手紙

安西水丸さんは、むかしから旅が好きでした。それも有名な観光地をさけて、ちょっとマイナーな温泉場や城下町などをブラついて、そこの居酒屋で地酒を飲むといったような旅。いままさにそんな酒飲みの旅はトレンドになっていますが、水丸さんは三十年も前か…

水丸さんと酒

むかし水丸さんと京都で飲んだときは、お気に入りの〈〆張鶴〉が置いてある祇園の店にいった。水丸さんは料理より酒で店を選ぶというようなフシがあった。またあるときぼくの仕事場へ、こんな酒のラベルを書いたんだよ、と嬉しそうに一本持ってこられてみん…

安西水丸とその弟子たち・展

安西水丸さんを偲んで、ぼくなりにこんな展覧会を企画してみました。 場所は水丸さんが校長先生だった「パレットクラブスクール」の教室です。教え子のなかでも特に水丸先生に私淑して学びプロになった方々とのコラボレーション展です。 イラストレーターは…

うらゝかや

四月二十七日。ヤツガレ69歳の誕生日とあいなりました。いつからか自分の誕生日は、生んでくれた「親に感謝」する日と自分勝手に決めております。 敗戦後の、あのひどく荒廃した時代に、命がけで育ててくれた親がいなければ、いまの自分は存在していない。…

床の間と新茶

午後には、窓を開けはなった畳の部屋でも「新茶」を喫しています。自己流「床の間」には、最近手に入れた川端先生の四十歳代の水墨作品をかかげてみた(写真右側)。左のコンテによるエスキースは先生が八十歳代のもの。二つのモノクローム作品を並べてゆっ…

今年最初の新茶

南方から、今年の「新茶」が早くも出ていますよ。いつも愛飲している屋久島産の有機栽培茶。さっそく日比谷の鹿児島県物産店と銀座松屋「茶の葉」で買いだめをして、いまは島のアトリエにて喫しています。せっかくの新茶、東京の喧噪の中で飲むのはもったい…

ペーターとパレットクラブ

久しぶりに銀座の書店へ寄ったら、ペーター佐藤の再刊本コーナーができていた(この写真)。突然、亡き親友の面影を本屋さんで見つけて、ハッとさせられた。周囲に人がなければ、涙が止まらなかっただろうな。数えてみたらペーターが亡くなって二十年が過ぎ…

沖縄ノート

沖縄は、もうすっかり初夏のようです。窓をあければ吹きこむ風が心地よい。こちらでは春から梅雨入り前までの「うりずん」とよばれる、爽やかな季節なのです。ブーゲンビリアやハイビスカスがすでに真っ盛り。のどかな本島最南部に寓居していると、北部の辺…