国会コント

osamuharada2015-09-18

ひと夏、愉しませていただいた「東京五輪パクリデザイン劇場」も、一幕目のファース(笑劇)が終わり、二幕目のリーガルミステリー(法廷劇)を待つばかりとなった。感情論の次は客観論ではじまる。
その幕間に、昨日の参議院「アンポ法案強行採決」への8分間コント(寸劇)で爆笑させてもらった。
自みん党議員たちが専守防衛すべく、ちっちゃな委員長(やはり自みん党)のまわりを取り囲む。ひとりの野党議員が、果敢にその囲みを飛び超えんとダイブするも、仕切り役のチョビひげ隊長(自みん党)が強烈な右パンチでこれを撃墜(この決定的瞬間すかさず海外メディアが伝えた)。海外から見たら立派なスラプスティックコメディになっているもんね。無声映画ファンならキートン・コップスを思い浮かべるシークエンス。
またこの囲み人海戦術は「人間かまくら」ともいわれる政治家の古典的戦略なんだそうです。国会コントにふさわしき傑作ネーミング。その「人間かまくら」に守られた委員長に、人垣で中は暗くて字も読めないであろうとおもんぱかり、一議員が用意周到、かまくら天井部分から小型懐中電灯で後方支援、かまくら内部を照明するという高等戦術を用いていた。
今日のニュースで知ったこと。実はちっちゃな委員長のほうにも秘策があったというネタ。強行採決の一声をあげるさい、委員長の手にした進行表収奪に襲いかかるであろう野党側に対抗し、あらかじめ広告チラシの紙一枚をダミーとして進行表の上に乗せておいたという。これで敵はダマされて上のチラシ紙をゲット。そのすきに下の本物の進行表を読んでしまおうという巧妙な作戦を用意していた。しかもそのダミー用紙たるや、新橋演舞場スーパー歌舞伎「ワンピース」の宣伝用チラシだったというオチがつく。委員長はマンガ好きか猿之助ファンか、どっちだろう? という無関係な謎を残したまま国会コント終了。
それにしてもかのチャップリンの名演技に近づいた自みん党のチョビひげ参議院議員。1960年 福島生まれの俗にいう新人類世代。37歳のときに留学した先は、なんと「アメリカ陸軍指揮幕僚大学」だというから恐れ入谷の鬼子母神。卒業後はゴラン高原イラクサマーワで従軍。このアンポ法案(戦争法案)が、最初から宗主国アメリカさまの御託宣だったというのがバレバレだよね。集団的自衛権とは日米軍事同盟にほかならない。もしかしたら昨日の一件は、チョビひげ隊長の軍事クーデター、というミニミニコントだったのかも知れないな。
【9月20日追記】 三日坊主ニュース:連休に入ったとたん国会コントは忘れ去られ、庶民はラグビー合戦で盛りあがる。南アフリカ(元英国植民地)vs.日本(晴れて米国植民地となった)の一戦。ラグビー試合など見たことなかったが、日本選手のユニホームを見てビックリ。両肩にくっきり赤い日の丸があるではないか。それに赤のストライプとは、まるで大日本帝国海軍海上自衛隊も)の日章旗ですね。これもエンブレム同様、モリ&パクリデザイナーの仕業かな。試合映像を眺めていたら一つ発見。国会コントの「人間かまくら」の元が、ラグビーの「スクラム」であったということ。味方がガッチリ組んで中のボールを死守する戦法。チョビひげ隊長は、ちっちゃな委員長をラグビーボールに見立てたワケだね。
【9月22日追記】 東京五輪エンブレム・ニュース:劇場側と五輪側では一件落着。《佐野氏のロゴが最終的に撤回されたため、劇場は争点となっているロゴが劇場のものと類似していたとしても、劇場の権利を侵害しないことを認める。》ということで、「類似していたとしても」とパクリ疑惑をそのまま残し劇場と五輪の間の紛争はこれで終了。しかしベルギーのデザイナー・ドビ氏は訴訟を続行する(裁判所は来年2月2日に弁論期日を設定)。次は著作権をめぐる一騎打ちになるのかな。