2005-01-01から1年間の記事一覧

海泡石のパイプ

ぼくは20代半ば頃からのパイプ党です。もっとも若いのに生意気な奴と嫌われるので、決して外ではもちいませんでした。もっぱら一人で、イラスト稼業に追われるなかでの休憩時間に愛用してきました。ただパイプが最も美味い季節は秋なので、天気の良い一日…

京都でサイン会

お知らせです。6月12日に、京都の素敵な本屋さん、恵文社一乗寺店のギャラリー「オサムグッズ スタイル展」会場にてサイン会、やっちゃいます。どうぞいらして下さいね、ちょっと照れくさいけれどお待ちしています。サインだけでなく、ご要望があればお好…

チャイナドレス

ぼくは現実のファッションとなると、まったく興味を持たない普通のオヤジなのですが、こと映画のコスチューム・デザインになるってぇーと、これがちょいとウルサイ。最近では香港のウィリアム・チャンというひとの衣装デザインに胸をときめかしています。ウ…

イームズの椅子

20年前、島にアトリエを建てた時に、椅子やテーブルはすべてイームズのデザインにしました。その当時、イームズはすっかり過去のデザイナーとして忘れられていた頃で、青山にあったハーマンミラー社のショールームで、若い頃から憧れていたイームズ・デザ…

ウィルマ・フリントストーン

高校生の頃、ハンナ&バーベラのTV漫画に夢中になったことがあります。正確にはそのカートゥーンの絵の描き方やタッチに、すっかりハマりました。その時にはいつか自分がキャラクター屋になるとは思いませんでしたから、神ならぬ身の、何が役に立つか先の…

新緑

一年を通じて、ぼくには最も好きな季節がやってきました。これから梅雨に入る寸前までの、若葉の頃が気持よくて大好きです。こんな時に島の自然の真っ只中にいると、何もしないで、何がなくても、何時間でも充足して楽しむことができます。音楽はそよ風と小…

トートバッグ

男の自由業で気楽なところは、年中ラフなかっこでいてもOKなことです。法事でネクタイを締めることがあるくらいで、ぼくはいつも職業年齢不詳のいい加減な風体をしています。とくに昔から怪しまれてしまうのは、どこへでもトートバッグをぶら下げて持ち歩…

あやめ咲くとは

好きな銀座のお店の一つ「平つか」へ寄ったら、季節柄でミニチュアのあやめ(あやめは菖蒲の古称)があったので、思わず買いました。いいトシしてしかもただのオヤジなのに可愛いモノ好きで時々嫌になります。なのでいつもこれは仕事に使えるからと自己弁明…

ココット

この小さな卵用ココットは、島根県湯町窯で昔からつくられています。英国のスリップウェアーの手法を日本に取り込んでいるので、どこか洋風の感じがする民芸窯です。ぼくは子供の頃からこれで半熟の卵を食べるのが大好きでした。じかに弱火にかけて、まわり…

地下鉄のザジ

作品集「オサムグッズ スタイル」の、5ページに載っている、ノートブックの絵柄は、フランス映画『地下鉄のザジ』('60)を、ぼくなりにキャラクタライズしたものです。80年代はじめの頃でしたか、オサムグッズのヌーベル・キャラクテール(新キャラ)とし…

雀の小籐太絵巻

名古屋の帰りがけに、愛知県美術館へ行きました。万博の(多分余った)予算で借りることができたのでしょう、強烈な国宝・重文クラスが勢ぞろい。会期中は70点以上入れ替えで出るらしい。しかし土曜日というのに閑散として、というか万博会場へ人は行って…

作品集『オサムグッズ スタイル』 発売 !

お待たせ致しました!構想から約一年かかってやっと完成です。今日は肩の荷が下りたような、なんだかホッとしたところです。メデタシめでたし。やればできるもんなんだなって感慨です。オサムグッズ200点余りの自選集というより自画自賛かもしれません。後半…

マッキントッシュのアンプ

自由業の良いところは、好きな時に一人部屋にこもって、仕事ができることです(仕事が無い時はただの失業者なりき)。も一つ良い点は、イラスト稼業は目と手しか使わないので、耳が退屈しないように、音楽も好きなだけ聴き放題にできることです。なのでぼくに…

オサムグッズ・スタイル展のお知らせ

友達のCWCジュンコ・ウォングさんが、作品集「オサムグッズ・スタイル」の4月出版を記念して、新しい代官山のギャラリィで展覧会を開いてくれます。本で掲載されるオサムグッズの実物をセレクトして作品展示するそうです。実物はご覧いただくだけですが、本…

銀座・奥村書店

表通りは、軒並み海外ブランド屋の銀座になっちゃいましたが、松屋のルイ・ヴィトンの角を入って少し歩けば、右側に昔ながらの小さな「奥村書店」があります。主に歌舞伎や新派、能や邦楽関係の専門書などで知られた古本屋さんです。ぼくは20代の頃から銀…

クリント・イーストウッド

ぼくの初めて見た映画はジョン・ウェインの『駅馬車』だったから、根っからの西部劇好きでした。最もアメリカ的映画である西部劇の中でも、特にイーストウッドはTV映画『ローハイド』のロディ役からのファンで、マカロニ・ウェスタン『荒野の用心棒』から’…

佐野繁次郎

オールドファンには懐かしい画家、「佐野繁次郎展」が4月2日から5月15日マデ、東京駅丸の内の東京ステーションギャラリーで開催されます。どんな作品が出るのか、今から楽しみです。美術に興味のない方(ただし60歳以上でしょう)でも、昭和30年頃…

寺町・一保堂茶舗

朝起きたらまずは煎茶、のぼくにとって、旅行先でも茶葉は必ず家から持ってゆく習性があったのですが、困るのは、最近のホテルの部屋ではどこも急須を置かず、ティーバッグ用の茶碗しかないことです。しかもホテルではミネラルウォーターでさえ高くお金をと…

祇園・ぐりる金星

年来の京都通いで、好きで必ず食べに行くお店の話。ぼくが30歳になった頃、旨いモノを食べるということに突然目覚めて、美術鑑賞旅行にプラスして料理屋徘徊がはじまりました。京都へ旅して、ゆくりなく出会ってその虜になってしまったお店が、祇園の切通…

寄席のミニチュア

京都。二条を上がって寺町通りの骨董屋さんで、看板に三遊亭円朝の名がある寄席のミニチュア(屋台風物模型といいます)を買いました。京で江戸の物を買う。よく見ると円朝の高弟、橘家円喬や三遊亭円右、円橘の名もありますから、おそらく明治後期の寄席を…

天神さんの梅

寒い、寒い、京都へ行ってきました。寒いでもなんでも二度繰り返しいうのが京都風。月並みながら梅見はいつも北野天満宮です。丁度今が見頃で、濃い赤から桃色、うすいピンクまでの紅梅も咲きそろって、すでに満開の白梅もあり、かなり全体派手な雰囲気です…

オサムグッズ・スタイル速報

また宣伝しちゃいますが、作品集“OSAMU GOODS STYLE”は4月初旬発売です!というわけで、今日はカラー200ページ余りの校正刷り(初稿)があがってきました。細かいチェックをしてさらにもう一度、校正刷りを印刷屋さんに頼んだところです。それが済んだら…

パレットクラブ

気の合ったイラストレーター、デザイナー仲間で、神社仏閣美術館巡りの旅をしていた70年代。そのうち仲間で、仕事以外の遊びゴコロで、何か作品展をやってみようじゃないかということになり、初めてのグループ展を開いたのが’79年のことでした。ついでに…

鈴木信太郎

洋画家で戦後は挿絵でも人気があった、鈴木信太郎の色紙を手に入れました。中国の萬歴赤絵、明時代の五彩(日本では単に赤絵ともいいます)「魚藻唐草文鉢」銘のたっぷりした鉢がひとつ描いてあります。魚が可愛いですね。ほんとは赤の描線であるはずが、絵…

ガーベラ

ぼくのいる島では、東京の花屋さんに出荷する生花の園芸業が盛んです。ガーベラも島の名産のひとつらしい。島の自給自足市場(とぼくは呼んでいる)でも、野菜や果物の他に花がいつもあるので食料調達のついでに買って帰ります。ガーベラだけは島の市場やス…

ジョン・ベッグ

イラストレーターになる前は、十代の頃からアブストラクトの画家を志していました。ぼくにとって最も偉大な抽象絵画の師は川端実。小学一年生の時から師事して以来、影響を受けたまま、今も弟子と自負しています。日本では抽象絵画は発達しなかったので、先…

椰子

島にアトリエを造った20年前、中庭にぼくの背より低いココスという小さな椰子を植えました。島の人に譲ってもらったその可愛いココスも、今は5mに成長。枯れ枝を下ろすにも脚立が必要になりました。薄い黄色の細かい花が咲くと、後で2cm位のビワに似…

遠い太鼓

『百年の誤読』という、1900年から2004年までのベストセラー本を書評する本を読んでみました。岡野宏文、豊崎由美の40代のライター二人による対談形式なのですが、語り口が面白くって爆笑しつつ読みました。ぼくは早世したナンシー関のTV芸能批評…

ヴァネッサ・ウィリアムス

銀座山野楽器の3階(クラシックとジャズの売り場)へ行こうと思って2階(ポップス)を通ったら、平台にヴァネッサ・ウィリアムス、久々の新作アルバムが宣伝用に沢山飾られていました。例によってグラマラスな彼女の写真のジャケットだったけれど、思わず…

北園克衛

アヴァンギャルドの詩人、北園克衛を知っていますか? ぼくは高校1年の時(凄い昔ですね)に、通学の途中、青山学院のはす向かいにあった詩専門の「中村書店」で知りました。はじめに買った詩集がこの写真の『若いコロニイ』でした。装丁に引かれてのジャケ…