ガーベラ

osamuharada2005-02-16

ぼくのいる島では、東京の花屋さんに出荷する生花の園芸業が盛んです。ガーベラも島の名産のひとつらしい。島の自給自足市場(とぼくは呼んでいる)でも、野菜や果物の他に花がいつもあるので食料調達のついでに買って帰ります。ガーベラだけは島の市場やスーパーマーケットなどで年中見かける花なのです。1束が150円くらいで安いのは運送費がかからないからでしょう(写真は2束300円なり)。ぼくが子供の頃は赤一色で花びらの細いガーベラしか売ってなかったような記憶(よく絵に描いたので)がありますが、今は色とりどり形も様々で、花瓶にさすと部屋がパッと明るくなります。ガーベラはアフリカ・タンポポとも云うそうで、なんだか日向くさいような、楽天的な感じがする花ですね。外国モノなので畳の日本間にはどうやっても全然合いません。また飾りかたもヘタをすると、宝塚か少女マンガの世界になってしまうので、男には注意(誰のためにか?)が必要です。ぼくはガーベラ鑑賞をするときは、あえて葉巻をふかしたりしています。真っ黒にローストしたコーヒーを淹れるのは藍の染付け、フィンランドのアラビア社製「バレンシア」のカップ&ソーサーなんかがこの花の派手さ加減に合います。眺めていると娘のヤンチャな子供時代の頃や、むかし飼っていた猫(メス)のことを思い出して、愉快な気分になってきます。ガーベラは健康的を絵に描いたような花で、どことなくユーモラスな感じさえも漂ってくるのです。ただしこれは朝と昼の場合。夜はホームバーのカウンターに置いてピンスポットでほのかに照らしてみると、妖艶な女性を思わせる都会の花に変身。シャンパンとスウィングジャズでも結構イケます。ガーベラ、これでなかなかスミに置けないところがある花なのです。