寺町・一保堂茶舗

osamuharada2005-03-08

朝起きたらまずは煎茶、のぼくにとって、旅行先でも茶葉は必ず家から持ってゆく習性があったのですが、困るのは、最近のホテルの部屋ではどこも急須を置かず、ティーバッグ用の茶碗しかないことです。しかもホテルではミネラルウォーターでさえ高くお金をとるのに、ティーバッグのお茶はタダですから、旨いお茶であるわけがないのですね。飲めたモンじゃない。京都旅行で、そんな困っているアナタに朗報!(ぼくぐらいか)あり。寺町二条上ル、お茶の老舗「一保堂茶舗」に年中無休の喫茶室「嘉木」ができていますよ。そのためにぼくは定宿を、蹴上「都ホテル」から、河原町御池「京都ホテル」に引越(上方言葉ではまさに宿替え)したのであります。ここだと早足で3分。なにもそんなにいそがなくても5分で到着。「あいてて良かったァ」(古いネ)というやつですね。暖簾をくぐると、茶焙じの香りもゆかしく、店の右奥にある「嘉木」の一室、朝はまずここで一服。ホッとして、これで京の一日がスタートです。(コレって年寄りくさいですね)
一保堂は、茶道の京都らしく抹茶の種類は豊富ですが、なぜか煎茶は少数派です。ちょっと不満。先週は特選煎茶というのが期間限定で出たので飲んでみました。ぼくの日頃飲んでる銀座「茶の葉」の味をスッキリとした関東好みだとしたら、これがまったく京都好みなのには驚きました。やや鉄分が勝った、まさしくマッタリと、やんわり舌にからむ古風な味です。色は澄んで黄みがかった緑で、これまた京の色。飲んでいると時間の速度が遅くなったような、地唄舞を見るような、なんとも上方風情のある煎茶でありました。ま、お茶を飲まない人にはアホラシく、役立たず京都情報でした。

 「一保堂茶舗・嘉木」 京都市中区寺町二条上ル