2010-01-01から1年間の記事一覧

つぶやき日和

一年前に聞いた話。ニューヨークから戻ったばかりのJ子(日系2世)さんいわく、あっちではブログなんかはもう古くって、ツィなんとかが大流行中なのヨということだった。その時は彼女の言葉かよくわからず、ツィッ?とだけしか印象になかったが、「小鳥が…

ザジとクライン

芸術新潮今月号では、50年前の映画「地下鉄のザジ」と、8年前に出たウィリアム・クラインの写真集「PARIS+KLEIN」について書いています。レイモン・クノーの奇妙な小説「地下鉄のザジ」の脚本を手がけて映画化をしようと思いついたのが、アメリカの写真…

アメリカのノート

今でもアメリカの小中学校では、フツーに使っている定番ノートブック。いま見てもよいデザインだなァと惚れ惚れします。多分戦前からのデザインじゃないかな。時代とメーカーによって若干違ってくるけれど、黒いマーブル模様に黒の背テープの基本デザインは…

黒船ぺりーの旗

龍馬ファンや、幕末好きの方々には耳寄りな話。 オアフ島のハイウェイを走っていて、パールシティーにさしかかった時に、運転中のAさんが教えてくれた。パールハーバーには10年ほど前から「戦艦ミズーリ」が係留され、一般公開されていますよという。昭和…

エキゾチカの現在

Mさんが連れていってくれた、くだんのテイクアウトの食べ物やさん。店を出るときに、ちょっと惹かれたのが、この調味料に使い捨てのカトラリー入れ。平凡な編み籠に、木目プリントの紙コップ、プラスティックのスプーン&フォーク、仲よく日本の割り箸まで…

エキゾチカ

現代ハワイからは、ほとんど姿を消した昔のエキゾチシズム。半世紀前のハリウッド映画などで美術的イメージが造られた。ファー・イーストとポリネシアがごちゃまぜになっていて、しかも可愛い。ヤツガレにとってはミュージカル映画「南太平洋」の世界。もは…

冬のハワイ

友人の招きでハワイへ行ってきましたよ。冬のハワイといっても、夏よりちょっと涼しいだけで、半袖シャツひとつの快適な気候でした。ハワイへは何度も来たけれど、まず当地の気候そのものをアリガタイと思うようになってしまうとは、やはりトシのせいですな…

ノートブックについて

前に、筆記用具について書いたので、今度はノートブックについての、どふでもよゐ話。 十代の頃、1960年代はじめは、ノートといえばありふれたクソ真面目な大学ノートしかない、シャレた物のまったく無い退屈な時代だったので、ノートブックをやたらと自…

ぼくと俺

NHKの大河「龍馬伝」、考証があまりにデタラメだから見たくなんかないのに、時々のぞいてしまう。先日は黒船の頃の吉田松陰が出てきて、海岸でやたらと大声でわめいていたが、「僕は、僕は!」を連発する。一人称「僕」は、幕末から明治にかけて、薩長土…

クリスチャン・ベラール

芸新2月号の「小村雪岱」特集で、ぼくは雪岱の舞台美術についての雑文を書いています。戦前の名優といわれた六代目尾上菊五郎とのコンビで、後世に残る舞台装置や衣装の数々を手がけた雪岱。菊五郎の有名な歌舞伎舞踊『鏡獅子』も雪岱の美術でした。この所…

春の古今亭菊六落語会

春の菊六落語会のお知らせです 第十一回 【 古今亭菊六落語会 】 三月六日(土)、開場:午後三時半 開演:午後四時、木戸銭:千五百円 場所:PALETTE CLUB 地図 東京都中央区築地四の十一の十 電話:〇三-三五四二-八〇九九 メールにて、ご予約…

マイ筆記用具

ブログのせいで、キーボードをたたいて字を書くようになったものの、いまだコレには馴染めない。トシで目もすぐに疲れる。字を書くのは昔からボールペンか万年筆とジジクサイ。筆不精で手紙は書かないけれど、メモ&ノート魔というタイプで、やたらと何かに…

小村雪岱特集

芸術新潮二月号「小村雪岱特集」ついに完成いたしました。なんだか肩の荷が下りてホッとしていたところなのですが、さて送られてきた芸新を見ると、習い性かすぐにまた印刷の色が気になりだし、つい自前の原本と照らし合わせて眺めてしまいましたよ。いまさ…

築地のストレイ・キャッツ

イラストの学校PALETTE CLUBは、築地場外市場の中にあります。この数年の築地界隈は、観光名所と化してしまって、魚河岸が休みの日の昼間でも、ラッシュアワーのような凄い人出なのです。 以前は土日にノンビリできていたノラ猫たちも、なんだか…

坂本龍馬の耳

いよいよ始まったNHK大河ドラマ「龍馬伝」にかこつけて、出版不況のおりながら、いま本屋さんでは龍馬特需だそうで、どこへいっても龍馬本が山ほど置いてありますね。しかし種類が多すぎるせいか、あんまり買ってる人を見かけないけど、大丈夫なのかな出…

さるやの黒文字

この頃は、好きな煎茶の、茶請けの菓子に使うばっかりになってしまった爪楊枝です。むかし東京の下町では、たいていどこの家でも常備してあったのが、日本橋小網町「さるや」の爪楊枝だった。親父が晩酌の後で、必ずツーツーやってた姿が懐かしい。果物や菓…

芸新、創刊60周年記念

「芸術新潮」という雑誌が創刊されてから60年たったそうです。随分と古いんですねェ。最初の頃は、サイズも小さく、活版の文字主体で文芸誌に近かったらしい。見るよりも読む雑誌。ぼくが読み始めたのは二十代からでした。当時のモダンアート情報は「美術…

あらたまの春

おめでとうございます。 去年の正月に書いた夜店の白梅が、今年もまた元日ピッタリに、ちゃんと三分咲きになったので、ちょっと感激しました。(id:osamuharada:20090103) 小さい梅ながら、異常気象もなんのその、泰然自若として咲くところがカッコイイ。今年…