エキゾチカの現在

osamuharada2010-03-09

Mさんが連れていってくれた、くだんのテイクアウトの食べ物やさん。店を出るときに、ちょっと惹かれたのが、この調味料に使い捨てのカトラリー入れ。平凡な編み籠に、木目プリントの紙コップ、プラスティックのスプーン&フォーク、仲よく日本の割り箸まである。ハワイの人には平々凡々たる物だろうけれど、僕には現代版エキゾチシズムを感じさせてくれた好ましきモノ。お土産屋で売られている無理矢理なハワイアン・テイストの品々には、エキゾチカは微塵も感じられない。それより、現代のハワイの人々の生活の中に、さりげなく潜んでいる物のほうに、かえってエキゾチシズムの宿るのが感じられる。エキゾチックなだけでなく、懐かしさに近いモノかな、あるいは忘れかけていた美しいモノ。
デジカメが簡単でいいのは、気楽に写真メモのような感じで撮れるからだ。コレを持って歩くとヤツガレの場合、ハワイの巨大なドラッグストアやスーパーマーケット、文房具屋では大変なことになる。特にパッケージ・デザインを中心にシャッターを押し続けることになる。黙々と撮りまくっているので、不気味に思われるせいか誰も何も言わない。なんだか知らないプロの調査員かなんかと思われていたのかな。一通り見廻ると、今度は半ば無意識のうちに、カートにそれら気に入った品々を放り込んでいたのであります。同行者もキャッシャーも呆れ顔をしていたが、己が性癖はいかんともしがたい。後で、これらを毎日ギフト便に分けて、日本に送らされるハメになったハワイの友人たちには、お気の毒さまとしか言いようがない。彼らにとっては、どふでもよゐモノばかりなのにね。