アメリカのノート

osamuharada2010-03-15

今でもアメリカの小中学校では、フツーに使っている定番ノートブック。いま見てもよいデザインだなァと惚れ惚れします。多分戦前からのデザインじゃないかな。時代とメーカーによって若干違ってくるけれど、黒いマーブル模様に黒の背テープの基本デザインは同じ。 昔むかしオサムグッズで定番のノートを作る時に、デザインの参考にしたのがコレだった。時間割表も同じように裏に印刷して、角にアールをとって丸くしたり、背テープもわざわざ太いものを特注したりの、ぼくには懐かしいノートなのであります。ただし表紙のマーブル模様は真似しないで、日本の定番大学ノートの表紙の紙、グレーの霜降り(「毛入り」と呼ぶ)を使った、というとこがミソなのでした。《 拙著「OSAMU GOODS STYLE」59頁に掲載 》
そのアメリカのノート、またハワイで買ってきたけれど、アメリカではどこでも売っている超ポピュラーなノートなんだから、当然ながら今だって MADE IN U.S.A.だろうな、と思っていたら違ってた。あのアメリカのコクヨみたいな Mead社は、すべてベトナム製に変わっていたので何だかガッカリ。ちょっと薄くなって値段もアメリカ製の半分くらいで、百円ノートだね。書体デザインのよいBAZIC社もインド製になっていた。 有名なOxford社と、Roaring Spring社 はまだ頑張って、MADE IN U.S.A.と誇らしげにやや大きめに印刷してある。安い外国製よりも、ガツンと堅牢なつくりだ。経済恐慌の折から、いつまでこのアメリカ製でやっていけるんだろうか? 余計な心配をしちゃうよな。
不況のあおりを受けて、ハワイ州の学校では、支出を削るために教員の出勤日数を減らし、週休三日、金曜日も休校になっているそうだ。倒産寸前のカリフォルニア州では、紙代がかかる教科書を廃止して、ネットだけで教える代案が可決しそう。この学校定番ノートブックも、いつしか消えゆく運命なのか。で、今のうちにと、つい買い溜めしちゃったワケよ。