2007-01-01から1年間の記事一覧

コラムでも『川端実展』

今日発売の『芸術新潮』4月号、ぼくの担当している連載ページで川端実展について書きました。題は「洋の東西をむすぶ抽象」です。実は雑誌の中のタイトル付けが苦手なので、いつも編集の三好さんにお願いしています。 ニューヨーク・スクール(派〉と俵屋宗…

『川端実展』のお知らせ

いよいよ『川端実展』が始まります。 3月30日(金)〜4月20日(金)無休 時間.午後1時〜7時まで会場はPALETTE CLUBです.東京都中央区築地4−11−10.入場無料.地図及び連絡先はこちらをご覧下さい.http://www.pale.tv/contact.html 上の写真…

六人の暗殺者

坂本龍馬暗殺を描いた映画は数多くあるけれど、1954年日活作品『六人の暗殺者』は、ぼくにとって特別な想いある大好きな映画です。監督の滝沢英輔は、ぼくの大叔父、つまり祖父の弟でした。祖父もまた二川文太郎という映画監督で、兄弟が揃って映画監督…

祥瑞の茶碗

若い頃からいつも煎茶を喫っする習慣がついてしまって、それに伴い気に入った煎茶茶碗もいくつか収集するようになり、毎日の煎茶を楽しんできました。時には何か特に嬉しいこと(例えば今度の川端実展)が決まったりすると、この祥瑞(ションズイ)写しの茶…

ニューヨークの川端実・続き

「ニューヨークの川端実」の本について、岡本仁さんがブログに書いてくださいました。それを読んで思い出したこと。以前、岡本さんがマガジンハウスのrelaxという雑誌の編集長時代、ぼくが美術に関するコラムを担当したことがあって、その4回目に川端実につ…

ニューヨークの川端実

永年の願い叶って、わが師でもある川端実の展覧会を、来たる3月30日から4月20日まで開くことになりました。2001年に90歳で亡くなって以来、初の個展です。場所は築地パレットクラブ。会期中は無休です。モダンアートがお好きなかた、拙著「ぼくの美術…

地球温暖化

今年はついに冬が来なかったみたいですね。世界中で異常気象が起きているというのに、誰も納得がゆく説明をしていないのは何故だろうか?と、地球儀クッションに頭を乗せて考えたりしています。WOWOWでアカデミー賞授賞式を見ていたら、ブッシュに負け…

リーチバーの金柑バラライカ

先週、京都に行ってたら、かなり寒くなった日があって、今日は所用で大阪へ来たところ、今度はまるで春のような陽気。このところの寒暖の差が大きいせいか、鼻風邪をひいてしまったらしい。晩御飯をぼくの弟子連にご馳走になったあと、すこし早寝をしようと…

カナルストリートの看板猫

’79年のニューヨーク、当時むこうに住んでいた故ペーター佐藤と連れ立って、下町のカナルストリートにある大きな画材屋「パールペイント」へ行ったことがありました。仕事用と趣味用の画材や紙類を山ほど買った後、同じ通りの何屋だか判然としないけれど、…

冬の書斎

陽のあたる、冬の書斎ほど居心地の良いものはないなと思うこの頃。これは島のアトリエの3階で、30代半ばにぼく自身が室内と家具をすべてデザインしたものです。コの字型に大きくガラス窓を付けて、外は例によってお金のかからない借景で、その180度パ…

小村雪岱の梅

暖冬で、梅はすでに開花しましたが、やっぱり梅は厳しい寒さのなかで咲くからこそ美しいと思います。尾形光琳の描く梅、伊藤若冲の梅、富岡鉄斎の梅、日本にも梅花図の名作は数々あって、ぼくは毎年どこかで梅が咲くと、すぐに絵に描かれた梅も見たくなって…

ニューヨークの紙コップ

珍しくクルト・シュヴィッタースのコラージュやMERZなどが30点ほど出展されていると人から聞いたので、六本木の「国立新美術館」に行き、見てすっかり堪能してきました。帰りがけに地下のミュージアムショップへ寄ってみたら、昔からニューヨークの街でポ…

SOMETHING COOL 復刻

黒田維理詩集「サムシング・クール」が復刻されました。ぼくにとっても近頃こんなに嬉しいニュースはありません。ひとへにご遺族の方々のご尽力の賜物です。装丁本文に至るまでオリジナルそのままの復刻です。原本は1958年に、おそらく100か200部く…

竹籠含春

今年は暖冬のせいか、島の椿も咲くのに初めはちょっと戸惑った感じがあって、咲き出すと今度は毎日続々と花を開いています。いつもの二月の寒椿という情緒もないまま、もう春の気分でいるのでしょうか。家の中あちこちに椿を活けるのは冬の楽しみのひとつで…

ザ・ペニンシュラ香港の菓子入れ

『「アンアン」1970』(平凡社新書)という本が出ました。ぼくにはイラストレーター第一歩の仕事場が、この’70年アンアン創刊号でしたから他人ごとではなく、ただただ懐かしい限り。著者の赤木洋一さんは’02年までマガジンハウスの社長さんで、アンア…

バーナード・ショーの執筆小屋

今年に入って間もないのに、なんだか物情騒然としたこの頃ですね。去年から日本美術史上まだよく究明されていなかった戦争画(第二次大戦時)についてあれこれ調べていたら、正月早々に防衛庁が昇格して防衛省となり、今年中には改憲なるかといった感じで、…

島のセレブ犬

今日、地下鉄に乗ったら奇妙な中吊りポスターを発見。あの「美しい国へ」が売れている出版社が出している女性誌で、特集タイトルは「犬セレブ!」と大書。表紙には2匹の小型犬が派手な服を着てマフラーをしている写真。内容は「真冬のワンワン・ファッション…

ARABIAのバレンシア

長年使っていて飽きのこないのが、この北欧フィンランドのアラビア窯でつくられていた“Valencia”シリーズです。大小の皿やボール、カップ&ソーサーなどのテーブルウェアーを愛用してきました。堅牢でユッタリした形でとても使いやすい。アラビア製陶所の’6…

ジャック・ピアソンの看板文字

以前パリで、アメリカのボストン派写真家JACK PIERSONの個展を見た時のこと。よく現代美術や写真作品を展示しているマレ地区のGalerie Thaddaeus Ropacは、その頃写真学校へ通っていた娘の気に入りギャラリーで、ぼくはお供で行ったのですが、初めて見たピア…

芸術新潮のコラム

明けましておめでとうございます。 今年から『芸術新潮』(新潮社)という雑誌で、毎月連載のコラムを始めました。最近の美術展を見てきて、ぼく自身の感想を(好き勝手に)述べる一頁です。一月号は「メニルモンタンの木村伊兵衛」と題して、銀座メゾンエルメ…