2011-02-01から1ヶ月間の記事一覧

アトリエ日記

山と海の中間にある、ぼくの古いアトリエ。今日は四月並みに暖かく、絵を描くには日差しがちょうどよい。むかし描いて途中でほっておいた絵に加筆する。長方形のキャンバスを縦位置にして描いていたものを、横にして壁にかけてみたら断然こっちのほうがいい…

竹籠含春

《失われた十年》といわれてから久しいが、ついに「不況」は二十年目に突入したという。しかしこれは、戦後の経済発展とバブルに踊らされた世代だけが、「失われた」と騒いでいるだけじゃないのかな。最近は中国にGDPで抜かれて負けてしまった、とさらにガッ…

お不動さま

むかし京都新門前の骨董屋で買った、小さな不動明王像。身のタケ8cmほどながら、右手に利剣、左手に羂索(けんじゃく)を持ち、火焔を背負って、大盤石の上に座している。(現在、利剣は壊れています) 古色蒼然、全体はススけちゃって真ッ黒けだが、光背…

ハングルの絵本

二十六年前が初版で、現在もまだ版を重ねて続いている、ぼくの絵本『かさ』(福音館書店)。今年は海外版として、韓国でも刊行されました。描いた絵は同じだけれど、文のほうはハングルに翻訳されている。自分の名前までがハングル文字で書かれているので、…

バニラの香り

銀座通りを歩いていると、近頃ハタ迷惑なのは、「アバクロ」という洋服屋が店先に強烈な香料を振りまいていることだ。フェロモン系の匂いで惹きつけて、客寄せをしているつもりらしいが、寒い冬にはなんだかワビしい感じがするだけだ。むしろトイレの臭い消…