PATER’S GALLERY 三十周年

osamuharada2015-12-05

「ペーターズ・ギャラリー」が始まって、今年で三十周年目だと聞き、ひとり万感の思いにかられる。光陰矢の如し。
確か、最初の展覧会が「パレットくらぶ展」だったと思います(その後、毎年の恒例になりました)。古い木造の貸家が空いたのをリノベして、白ペンキで壁を塗り、ペーター佐藤の個人的なギャラリーがスタートしました。ペーター自身の作品展や、ペーターが好きなイラストレーターの展覧会をいくつも企画しました。そのうち、過去の作家の展示もしてみようということになり、拙著『ぼくの美術帖』から、宮田重雄の挿絵展を企画しました。ペーターと二人で、宮田先生の娘さんの洋子さん宅に伺い、主のいないアトリエにて、展示のための挿絵原画を選ばせていただいた。残っていた原画を次々と発見しているうちに、二人とも感動のあまり同時に身震いをしていた。そんな至福の時でした。その歓喜を引きずりながら展示をしたので、忘れられぬ展覧会の一つになりました。複写の写真は、その「宮田重雄展」にて、 ペーターと宮田洋子さんとぼくの三人。四半世紀前です。http://osamuharada.tumblr.com/
ペーターが亡くなる二年くらい前だったか、古いギャラリーを壊した跡地に、現在の建物を設計して新築。その初日もパレットクラブの仲間で、陶磁器に絵付けをして展示しました。その後、健康を害しても、なおまだ一緒に何かやろうね、と様々な計画をたててはいたけれど、ペーター佐藤はついに早すぎる死を迎えてしまいました。かにかくに、三十年は過ぎてゆきました。
ペーターズの三十周年記念展「アーカイブス」→http://d.hatena.ne.jp/paters/20151205
PATER'S SHOP & GALLERY →http://www.paters.co.jp