東京外食事情

osamuharada2015-11-17

さすらいの渡り鳥、生まれ故郷の東京へ戻ると「外食」で難渋しています。誰がなんと言おうともヤツガレは〈ベクレルフリー飲食主義者〉に転向してしまったので、世界50ヶ国が輸入を規制している東日本産の食材は口にできない。食べて応援しているのは西日本産のみという主義。ただし主張はしない。 ある後輩は、ハラダさん変人だからなァと笑い、ある朋輩は、もうこの歳なら何を食ったって同じことだぜと笑う。変人でも老いぼれでもかまわない、食べることぐらい好きにさせてもらいたいですな。
江戸前鮨のほうはすっかり断念できたけれど、蕎麦は地方で食べてもどこかピンとこないので、昔からのお馴染み、日本橋【 室町 砂場 】へと足が向いてしまう。名代の「ざる」で、ああやっと東京へ帰ったな、という気がしてくる。ごま油で揚げた小海老のかき揚で、ここの名物「天ざる」。辛口の菊正宗がピタリと合う。灘の菊正宗、吉野杉の香りゆかしき「樽酒」といえば 銀座【 はち巻 岡田 】も東京では避けて通れない店。三代目が今も昔の東京の味覚をしっかりと伝えてくれる。いまのところ、この素晴らしい東京の老舗二店だけは 主義を忘れて行っちゃいます。
参考:農林水産省が公表(毎月更新)している世界約50ヶ国の放射能「諸外国・地域の規制措置」(平成28年7月18日)→ http://www.maff.go.jp/j/export/e_info/pdf/kisei_all_160718.pdf (ほとんどの国が食べて応援してはいない)