す. 鈴木信太郎

osamuharada2015-10-20

過日、鈴木信太郎の人形柄の風呂敷(絹ちりめん製)を手に入れた。むかしデパートの三越謹製で売られていたものらしい。半世紀ちかくたっているのに、新鮮だなあと感心してしまった。古いヨーロッパの郷土人形がモチーフだから、これを描いたときすでにクラシックを描いたはずだ。しかしすぐれた画家の手にかかると、たったいま真新しい命が絵に吹きこまれたかのように感じられる。明るく前向きな生命力の発露が、この画家の本領であると思う。
拙著『ぼくの美術帖』の鈴木信太郎の章には、挿し絵をご本人の許可を得て使用させていただきました。いま本棚から抜き出してきてそのページ(みすず書房版)も撮り、マイ Tumblr に並べてみる。どちらも懐かしくて、しかもフレッシュネスは湧き出てくる。ヤツガレには、かのプルーストのマドレーヌ効果があるのです。http://osamuharada.tumblr.com/ 他に、ぼくの持ってる挿し絵の原画2点(グレーの紙にコンテで描かれています)も、秋らしくて載せてみました。
当Blogでは、すでに鈴木信太郎ネタが、数えたら11回に及んでいました。気が向いたときの日記がわりでもあるので、自分で読み返してもまた懐かしくなる。その一部「信太郎のマッチ」[id:osamuharada:20080414] 「子供の頃の絵」[id:osamuharada:20091111]
余談:この風呂敷は使わないで鑑賞用にします。実用はこっち→「吉野織の風呂敷」[id:osamuharada:20080116]