銀座異聞

osamuharada2014-07-30

去年の暮れに、いつもの銀座定点観測所からの件(id:osamuharada:20131222)をお伝えしましたが、こないだ東京へ戻った時に通りかかったら、あのカルティエ店が忽然と消えていたのです。せっかく洋服の青山さんが世界ブランド店と肩を並べた、と喜んでいたのにお気の毒なことです。一体ここはどこなの?という感じだよね。当分はこんな(写真)ような殺伐とした景観が続くのでしょう。
東京オリンピック」が決まったとたん、いっせいに銀座には都市開発のカネが出回ったらしく、どこもかしこも古い建物を壊しはじめ、いまや新築工事だらけになっています。つまりオリンピック・バブルを期待しての銀座改造計画がスタートしたわけですね。世界の銀座へまっしぐら。期待だけがふくらむ風船の街。
いまに世界中から観光客がやってくると見込んだのはいいけれど、たったの二週間でオリンピック運動会が終ったあとはどうなるのか? 東京だけが、またあのバブル崩壊の轍を踏むことになるのだろうか。東京オリンピック前に建てちゃうから、ゼネコンだけは先に儲かるけれど、それからあとに残された銀座の街はどうなっちゃうんだろ。洋服の青山カルティエも、安売りのアウトレット屋になリ下がるのだろうか。千円のスーツに、2万円のブランド腕時計も夢ではない。銀座は、ますます笑っちゃうしかない街になってしまうのか。