水丸グッズ

osamuharada2014-04-13

島のアトリエの帽子掛けには、安西水丸さんが昔くれたトートバッグが引っ掛けてあります。もう、三十年くらいも前のことになるだろうか。
当時は、オサムグッズで多種多様たくさんのトートバッグを自分でデザインしてはいたが、いずれも女のコ専用だから、四十代の男持ちにはもちろんならない。たまたま水丸さんが、たしか青山のスペースユイで個展を開いたときに出展したこのトートバッグをもらって、これなら使える、と以来ずっとぼくは愛用してきました。
幼い子供が描いたかのように見えて、ちょっとデザイン的な魚と、○に水サイン。黒と水色の二色刷りは、すっきりとしていて、これだったら男でも持ち歩けるかな、と思ったのでした。
しかしまだトートバッグを大の男が持つような流行が来てはいなかったので、自分としては最先端をいっているつもりが、逆に白い眼で見られるというようなことにあいなり、いつしか都内ではなく島内でおおいに用いることになったのでした。島の自然の中のほうが似合っているしね。
気にいって、何度も洗濯はしたけれど、便利でいまもまだ現役中の、水丸印トートバッグ。えッ、まだそれ使っていたの、とテレ笑いをしそうな水丸さんの顔が思い浮かんだ。これはぼくの一生モノですよ。