銀座にて

osamuharada2013-12-22

暮れの銀座。去年よりは人出が多くなったように感じられる。店々のネオンも一段と明るくなっている。いつもの定点観測所(写真)から見てもまばゆいばかり。 三年前にはこんなことでビックリしていました。→[id:osamuharada:20101212]  311後の銀座は見る影もなくなっていたっけ。→[id:osamuharada:20110523]  いろいろあって、今年はどうやら落ちついたかのように見えなくはない。もう節電の必要はなくなったし、原発ゼロでも充分に電気は足りているわけだしね。
アベのみクス景気という人もあるが、来年から上がる消費税の前に、何でも先に買い込んでおこう、という今だけのプラス(だかマイナス)思考もあるらしい。オリンピック特需などまだまだ遠い先の話で、景気が良くなったと実感しているのは株屋とゼネコンくらいでしょ。不安定な現代で、銀座はつかのまの賑わいを見せているだけなのかもしれないな。なにしろ高級ブランドと安売り服屋が隣りあって、しのぎを削っているような、こんな激戦地区って他にあるだろうか。スーツ販売数・世界一 を誇る日本のブランド「洋服の青山」の1万円スーツを着て「カルティエ」の腕時計をはめてるサラリーマンがいたら、彼が銀座で一番オシャレな男ということになるのかな。
数寄屋橋交差点に立って見上げれば、戦前からあった阪急デパートの建物は消えてしまった。四丁目交差点から新橋方面を眺めれば、松坂屋デパートの建物がもう無い。もはや子供の頃から馴染んできた風景が消滅してしまって、自分が今どこにたたずんでいるのか、一瞬迷子になってしまう。長居は無用の渡り鳥、明日からまた南へ帰ります。
    人 の 世 の 月 日 な が る ゝ 寒 さ か な   万太郎