『古今亭文菊 落語会』

osamuharada2013-09-17

秋の『 古今亭文菊 落語会 』のお知らせです。
早いもので去年の九月に真打昇進して、文菊のうえにもあわただしい一年が過ぎようとしています。昨年十月には師匠である古今亭円菊師に先だたれ、また帝国ホテルでの真打お披露目パーティーを元気に取り仕切ってくれた十二代目市川団十郎丈も本年二月いまは亡き人となりました。はしなくも大切な後ろ盾を失ってしまった文菊ですが、これからもいよいよ芸の道に精進して、先人のご恩に報いることと思われます。今後とも真打・古今亭文菊お引き立てのほど、なにとぞよろしくおん願い申しあげます。(席亭)

  秋 晴 れ や 秋 な つ か し き 人 ば か り   万太郎 

      
    第十九回『 古今亭文菊 落語会 』  十月十四日(月・体育の日)
    午後三時開場、三時半開演   木戸銭・千五百円


本日よりメールにて御予約うけたまわります。メールは→information@pale.tv
場所:PALETTE CLUB 東京都中央区築地4-11-10 電話:(03)3542-8099   地図
前回までの文菊落語会の話題はコチラ

十月十六日 追記: 第十九回目の演題は、まず『安兵衛狐』。美しい女の幽霊と、可愛い女に化けた狐を演じ分けて見事でした。悠長な時代の噺というものは、聴いてノンビリ、何だかほっとするもんですね。これが古典落語の良さだとは思うのですが、めまぐるしいスピードで生きる現代人には、もはや通用しないかも…。続いて古典落語ではお馴染みの人情噺『妾馬』(めかうま)。歌舞伎と同じように、武家と町衆、江戸時代の身分制度に通じていないと、このおかしみや悲哀が理解しにくい噺となってしまいました。「女、氏なくして玉の輿にのり、男、氏なくして玉の汗をかく。」というユーモアが笑えなくなったら、もうダメでしょ。というような古典落語のゆく末についてを、文菊師匠と終演後に話していました。これは落語にかぎらず日本の古典芸能が抱える、なかなか難しい問題点ですよね。(席亭)