東京五輪音頭

osamuharada2013-09-08

たかが一都市の体育祭にすぎないものに、一国の総理大臣や皇族がアルゼンチンにまで押しかけて営業した。それで東京五輪を(大金はたいて)勝ちとった!と大喜びしている。頭は小学生並み。おかげで今日は大変にオメデタイ一日となった。これであの『東京五輪音頭』も復活するか、とマイBARにて好きな三波春夫を聴きましたよ。オリンピックの晴れ姿、ソレトトントトトント晴れ姿。これが一番懐かしい。
世界中から注視されている放射能汚染についての質問には、東京は福島から250km離れているからまったく安全だ、とトンチンカンな言いわけをしていた(逆に福島は2020年になってもまだ危険であると認めたことになる)。つまり福島は国から見捨てられたということか。そもそも最初から放射能を怖がって、東京から遠く離れた所に、東京電力福島原子力発電所を置いたんだものね。東京都民だけが安心安全であればそれで良かったんだ。広瀬隆さんの名著、安全なら『東京に原発を!』を思い出すな。
しかし実際の東京都下では、現在も善意の市民団体が、各所で放射能汚染地区を見つけているという。東京都もあちこちの保育園、幼稚園や小学校で除染をした(安全なら除染しなくてもいいのにね)。東京の水道水だって一時は線量が上がって飲んではいけなかった。東京へは風向きで、2011年3月15日と21日に、多核種の放射性物質が大量に降り注いだという詳細なデータがある。東京も被曝したのだ。 半永久的に残存する核種もある。甲状腺に影響を与えるヨウ素半減期8日間)も飛来した。23区いたるところで高線量地点が次々に発見されている。東京北東部には、チェルノブイリ基準と同等の「強制避難区域(土地:148万ベクレル/㎡以上)」にあたる、立ち入り禁止にすべき危険な公園や街路まであるというから驚く。250km離れれば安全だなどという、今どきいい加減なことを口にして安心していられる場合じゃないのです。
都内でも被曝によるらしき疾病が増えているそうだ。有名な東京の甲状腺専門の伊藤病院では、311後いつ行っても患者さんが超満員状態になっていると聞いた(国の方針で被曝検査は禁じられている)。医者ではなく、国が認めなければ、内部被曝の疾病は存在してないことになっているらしい。これでは何かもの言えば、風評被害だのデマだのと呼ばわれるだけだ。これからオリンピックに向かって、東京ではますます言論統制がきびしくなるはず。これでいち早く東京は「安全神話」が復活しはじめる。やがてトリュフォー監督の映画『華氏451』のような近未来がやってくるのだろうか…。
今年始めから、イノシシ都知事が五輪誘致のためにのみ《東京安全宣言》ちゃんとやらかしていました。猪突猛進、夢がかなってよかったね(悪夢になるかも)。→[id:osamuharada:20130111]