リトアニア

osamuharada2012-11-29

ウクライナベラルーシ」の続き。日本の日立製作所による原発建設計画を、国民投票で完全に拒否した国「リトアニア」の最新情報。
今月、総選挙で発足したリトアニア新政権は、さっそく国会で原発計画凍結の法的手続きを審議するそうだ。新首相は「リトアニア原発は建設されない」と踏み込んだ発言をしている。さらに今後の電力需要をどうするかでは、「液化天然ガスLNG)事業や欧州送電網との総合化を優先する」と明言した。リトアニアは、かつてのソ連から独立し、現在はEU加盟国になっている。まともな大人たちの住む国だね。うらやましい限り。
リトアニア共和国から、お払い箱になった原発メーカー日立製作所のほうは、三日前、イギリスの原発事業会社ホライズン・ニュークリア・パワーを買収したと発表。ホライズンを引き継いで、日立がこれから4〜6基の原発をイギリス国内に建設する予定なのだという。なおホライズンは、もともとドイツの電力大手の会社だったが、ドイツ政府の脱原発方針を受けて、今年の3月から売却することに方向転換していた。もうドイツでは原発輸出さえもしない。
リトアニア国民の拒否で、落ち込んでいた日立製作所は、このイギリスでの買収劇ですっかり調子づいてしまい、さっそく海外へ売りさばく原発輸出の売上高を、去年の25倍にする計画をぶちあげている。国内で起こした原発事故では大失敗しちゃったから、しょうがないので他国でボロ儲けしようという商魂がすさまじい。ということは人災になんの責任も感じちゃいないわけだね。日立の後押しをしている現政府も一心同体なのだから、すくいようのない国だと思う。世界中から笑われてもしかたない。さて、いよいよこれからが本番、天下分け目の総選挙。せめてリトアニア国民を見習って欲しいところだが…。