菊六改メ『古今亭文菊 落語会』

osamuharada2012-08-09

お知らせ。
お待たせいたしました。パレットクラブ寄席の第十六回目は、このたび、めでたく真打ち昇進につき『 古今亭文菊 落語会 』と改めさせていただきます。文菊のこれからも努力精進をおこたらず、本格的な古典落語を目指すことに変わりはないでしょうが、噺家とは目の肥えた御贔屓お引き立てのお客様あっての芸の道です。なにとぞ、引き続きこのできたてホヤホヤ真打ち・古今亭文菊へ、皆さまがたのあつきサポートのほど、すえながくおん願い申しあげたてまつります。(席亭)
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   第十六回『古今亭文菊 落語会』  九月七日(金)
   午後七時開場、七時半開演   木戸銭・千五百円


本日よりメールにて御予約うけたまわります。 メールは→information@pale.tv
場所・PALETTE CLUB 東京都中央区築地4-11-10 電話(03)3542-8099 地図

前回までの、二つ目・菊六時代の話題はコチラです。 上の図版は『芥子園画伝・菊譜』より
9月8日追記: 正式に文菊を名のれるのは今月21日からだそうで、昨夜は菊六として最後のパレットクラブ寄席ということになりました。ちょっと早とちりでゴメンなさいでした。 さて一席目が、バレ噺(艶笑落語)の『紙入れ』。菊六演じる、浮気なおかみさんには色気があるだけでなく、ちょいと凄みがきいていた。あまりやり過ぎるとセクハラになる一歩手前で踏みとどまってくれて、人ごとながらホッとした。これは間男の噺だけれど、もっぱら可笑しみをさそうのは、知らぬは亭主ばかりの旦那の演技にかかっている。艶笑の本場フランスでも、コキュ(寝取られ男)の間抜けぶりの話が多いから、このテーマは普遍的で人種や時代を超えて笑える話なのですね。古典落語なのに古くさくはならない。菊六の亭主間抜けぶりは上出来。 二席目は、人情噺の『薮入り』。むかしは三遊亭金馬が得意としていたので、個人的にはあまり好きになれなかった噺。なにしろ金馬の演じる親父は泣き笑いがクドかった。それより「丁稚奉公」がテーマでは、これから先この噺がウケるかどうか?ちょい疑問です。丁稚奉公の厳しさが理解できないと感情移入できないかも。菊六は、子を思う親の気持ちだけをスケッチ風に軽く表現して、好感が持たれる噺にしていました。 次回、古今亭文菊の落語会の日程は、また改めましてお知らせさせていただきます。 席亭