テレビと電力

osamuharada2012-05-23

斜陽のテレビ業界が起死回生のつもりなのか、テレビ・ニュースをつければ、どこのテレビ局でも、テレビ電波塔「東京スカイツリー」開業の話題ばかりなので呆れかえってしまう。東京の人はこんな子供ダマシのつまらないことで、ほんとに大喜びをしているのだろうか?
どうでもよいけど、かわいそうに使用済みとなった「東京タワー」のほうは、これからどうなっちゃうのだろう? 去年3.11の地震のせいで、塔の一番上の部分が斜めに傾いてしまった「東京タワー」だったが、まだその斜めのままにされているのだろうか? 「東京スカイツリー」では、オープン初日から展望台へあがるエレベーターが、強風が吹いたというだけのことで止まったそうだ。たよりないけど、また大地震が来たらどうなるのか?  
東京の若い友人の話では、「東京タワー」内のオミヤゲ屋さんで「東京スカイツリー」グッズが売られているとのこと。なんでも「東京タワー」から眺める「東京スカイツリー」というのがウケてるらしい。そうゆう通な客?も増えているのだという。余計な心配なんかすることないのだ。どうやら東京の人は、ほんとにテレビ電波塔ごときで大喜びをしているのかもしれないな。
今日は久しぶりに、熊本城二の丸広場に面した、熊本県立美術館のカフェテラス(写真)にやってきた。しかし、あいかわらず美術展のほうはつまらない。日本中の公立美術館というものは、どこもかしこも大幅に予算が削られたせいか、まったく面白くなくなっちゃった。学芸員もリストラされて、美術館は不遇の時代に突入している。おかげさまで、この美術館カフェはシーンと静まりかえって、ときおり吹くそよ風と、小鳥の鳴き声がここちよい。カフェ経営は民間業者に変わっていた。
東京から遠く離れていると、つい東京のことを客体化して考えてしまうもんですね。ニュースなどで見聞きする我が生まれ故郷の東京は、なんだか見知らぬ地方都市のような気がしてくる。同じく「東京」と名を冠した、人災「東京電力」が、家庭用電気料金を値上げするなどとトンデモないことを言い出しても、「東京スカイツリー」騒ぎで浮かれる東京の人はへっちゃらなのだろうか? 《盗人に追い銭》だとは、だれも思わないのかね。