地震は予知できていた

osamuharada2011-04-27

昨年10月に上梓された、木村政昭先生の本は、【 いま、地球全体が、地震活動の活発な時期に入っている 】という観点から始まります。
このたびの東日本大震災に関しては、こう予測されていました。【太平洋プレートと北米プレートが接する東北・北海道の太平洋岸沖は、地震の多い日本の中でもとりわけ巨大地震が頻繁に発生する】として、【常に警戒が必要だろう】と特に注意をうながしていました。
そして記録に残る平安時代地震【 869年の三陸地震岩手県沖から福島県沖、あるいは茨城県沖までを震源とする連動型地震で、歴史上で日本最大のものだった可能性がある。】今回の地震とよく似ていますね。 
明治時代の津波について【また、地震に際して津波が発生することも多く、明治三陸地震では日本最大の津波被害を出し、死者・行方不明者は2万人以上に及んだ。その他の地震でも、たびたび多数の犠牲者をだしている。】とあります。今回の東日本は、過去に日本最大だった地震津波が同時に襲ったといえるでしょう。
【沖合を震源とするプレート境界型や海洋プレート内部型地震は、揺れによる家屋倒壊などの被害はそれほど大きくならないと思われるが、津波による被害には注意が必要だ。】と津波についても警告を発していたのです。
明治時代の、地球的規模でみればたった115年前の、三陸地震の大津波の経験を、想定内に入れなかった現政府の「防災」には問題がある。そして原発側が「想定外」として人災の罪を逃れようとするのは、さらに許しがたいことだと思います。
木村先生のあとがきには、こう書いてあった。【本書で書いてきたことは、これまで行政機関が指摘してこなかった切り口といえるだろう。地震学のなかでも予知・予測の方法はいまだに確立しておらず、いろいろな考え方が議論される段階にある。ここで、私が提案した見方もそのうちのひとつとして検討していただければ、望外の幸せである。そして、ダイナミックな地球と共存する道を真摯に探るべきではないかと思わずにはいられない。】

「地震の目」で予知する次の大地震

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