手描きのTシャツ

osamuharada2010-10-15

染料でできてるパステルを娘から渡されて、一歳の孫のためにTシャツの絵を描いた。後でアイロンをかければ簡単に染め上がる。とてもよくできた画材ですよ(無印製)。孫のTシャツは、この猫で八枚目か。最近「ニャンニャン」という言葉を覚えたばかりなので、猫を描いてあげたら指差して笑った。ついこないだ生まれたばかりだと思っていたのが、もう人の言葉や絵がわかるんだから、人間とは実に面白い生き物ですね。Tシャツは、孫の成長とともに、すぐに着られなくなっちゃうから、次から次へと新たに絵を描くほうは結構忙しい。
ヤツガレが自分のTシャツに絵を描いたのは、中学生の頃だった。まだプリントのあるTシャツなど、何処にも売っていなかった半世紀も前の時代ですよ。白い下着のTシャツに、アメリカの雑誌広告のカートゥーンを真似てマジックインキの色絵で、黄色い老犬を描いた。現物はとうの昔に無くなっているけれど、不思議なことに、今でもはっきりとその図柄は覚えていて、描こうとおもえば全く同じものができちゃうだろうな。
どうやらTシャツには大昔から縁があるようで、プロのイラストレーターになってからは、オサムグッズをはじめ、仕事で何枚くらい描いたかもう覚えていない。ただほとんどが女性用なのでした。最近もアメリカ国内でしか売らないTシャツを頼まれて、デザインをしたばかり。そしていまだに、自分用に描いたTシャツは、あの最初の黄色い老犬の一枚だけなのであります。