京都の新茶

osamuharada2010-05-31

京都では、NHKに便乗して龍馬で稼ごう!とばかり、街中に龍馬のポスターや看板などが溢れている。なんだか怪しい幕末ムードが漂っていますよ。蹴上げの都ホテルを出て三条通を歩いていたら、坂本龍馬とお龍の「結婚式場」という石碑ができていた。よく読んだら、昔はこのあたりまで青蓮院の寺の境内ということだった。「結婚式場」という言葉も場所も、江戸時代にはまだ無いよね。二人は日本初の「新婚旅行」をしたカップルということに、小説(デタラメよ)ではなっていることを受けて、最近この石碑を建てちゃったんだろうね。
今日も天気がよいので二条通りを歩いて、いつもの寺町通「一保堂茶舗」に来てみると、店先に新茶の茶箱が飾ってあった。龍馬の碑はどうでもいいけれど、こういう表示は嬉しいな。いかにも季節感があって京都らしい。さっそく中に入って宇治の新茶を買い、喫茶室「嘉木」では新茶を喫した。新茶の味覚は、若々しくて清々しい。今年も、一月ほど前から、いろいろな産地の新茶を楽しむことができた。コーヒーや紅茶には、こんな楽しみ方はない。中国茶にもないだろうな。四季おりおりの、季節ごとに旬のものがある日本って、やっぱりいいですね。
一保堂を出てから、近くの骨董店で、煎茶茶碗を一個買った。茶道で使う六客セットの揃い物では高額になるけれど、単品というのはあまり買う人がいない半端物だから、ぐっと安くなる。およそ230年ほど前の、江戸時代天明期の染付。数寄屋の柴垣がぐるりと下方に描かれて、その向こうに小さく嵯峨菊が並んでいる図。無名の陶工ながら画品があり、絵もデザインも優れている。この茶碗は、秋になって茶が熟成した頃に使おう.
一保堂茶舗→[id:osamuharada:20050308]   喫茶室「嘉木」→http://www.ippodo-tea.co.jp/about/kaboku.html