桜の小器

osamuharada2010-04-03

芸術新潮 四月号のコラムでは、春らしく、桜の花びら型の器について書きました。雑誌には小さいサイズ(4〜5cm)であると実感できるようにと、ほぼ原寸の写真を載せています。銀座「東哉」で見つけて以来、毎年この季節限定で愛用している器なのです。薄くて軽くて、手のひらに乗るほどの小器です。印刷では微妙すぎて再現不可能な、ほんのりとした桜色。
「東哉」さんの陶磁器は、京料理や懐石料理などの専門店で使われそうなものがほとんどで、素人が、家で普段使いにすることは難しいと思われがちです。しかしその難関をかいくぐって、自分用にピタリと使いこなすことができれば、これは愛用ができて、手放せなくなっちゃうものですよ。で、ヤツガレの使用法は何であるか? その答は、煎茶を喫するさいの、お茶うけの甘い物入れ、というワケでした。和菓子ではなく、おもにあまり甘すぎない豆の類ですが。 芸新では、映画監督 小津安二郎と「東哉」の密な関係などにもちょこっとだけふれています。
       花 の 山 ゆ め み て ふ か き ね む り か な   万太郎

銀座「東哉」→ http://www.to-sai.com/ (店内に小村雪岱の版画がかかっていますよ)
芸術新潮4月号、ぼくのコラム→ http://www.shinchosha.co.jp/geishin/201004/invitation.html
小津安二郎の湯呑茶碗→ (id:osamuharada:20061123) 東哉の仁清写し→(id:osamuharada:20070721)
景徳鎮の青花皿→ (id:osamuharada:20080317)