ボブ・ディランのライブ

osamuharada2010-03-24

お台場のライブハウスで、老いたるボブ・ディランを聴きましたよ。大迫力に圧倒されたが、世界の終末観を強く感じさせる曲想が多かったな。カタストロフィーのロックという感じ。奈落の底に引きずり込まれそうなディランのしゃがれ声に、ヒップな切れ味の大音響が気持ちよかった。崩落のなかの快感、といった印象だった。これなら、45年間もリアルタイムで聴き続けてきたディランの、ライブでの聴き納めで、いいかもなとちょっと思った。
懐かしさ溢れる古い曲のほうが、やっぱり良かったのはこちらのトシのせいか。1965年「Bringing it all back home」の中の、“ It's all over now, Baby blue ” 、こういう選曲にはシビれるな。’66 年の「Blonde on Blonde」の中でも、一番好きな“ Stuck insides of Mobile with the Memphis Blues again ”の一曲が流れると、グッときて泣けた。歌詞も最高だ!「戦争の親玉」も歌ってくれた。 有名な“ Like a Rolling Stone ”は、かなり崩して今様に歌っていた。 これらは、己が若き日を思い起こさせる。イラスト稼業についたばかりの頃に、毎日聴いていたのもディランの曲だった。あっという間の2時間。相変わらずディランは無愛想で、挨拶もなくいきなり歌いだして、終わりも軽く手を挙げただけ。これでよいのだ。
ぼくの好きな右の写真は’63年頃のディランとスージー。上記の原曲一部 ↓ 試聴ができます。
http://www.bobdylan.com/#/songs/its-all-over-now-baby-blue
http://www.bobdylan.com/#/songs/stuck-inside-of-mobile-with-the-memphis-blues-again
以前書いたBOB DYLAN 関連→ [id:osamuharada:20070602] [id:osamuharada:20061005] [id:osamuharada:20060121]