沖縄土産

osamuharada2009-10-09

観光や買い物が目的で沖縄へ行ったわけではないけれど、何かいいヤチムン(焼物)でもないかなと、お定まりコースの壺屋と読谷村(40あまりの窯がある)を見てみた。ところがこれにはガッカリ。せめてひとつでも使ってみたくなるような、自分の飲食するものによく合う、気にいった陶器類を見つけたいと思ったが、皆無なのでした。シーサー(獅子)はいらないしね。せっかく暑い中を汗をふきふき歩いたというのに、こういうのはクヤシイ。沖縄ヤチムンのつまらなさは、民芸がウリモノの益子の村に、むかし行って何も買いたくなかったことを思い出させた。
沖縄の料理や泡盛は、気候風土にピッタリと合っていて、どれも旨かった。食べ物や酒は、その土地に行って、当地で味わうのがベストですね。ぼくが好んだのは、島らっきょう、ヘチマの味噌炒め、熱帯魚のような地魚の刺身と、それに搾ってかけるシークヮーサー。そば(といっても小麦)は、店によってそれぞれだったけれど、豚は関東のほうが良いね。しかし毎日よく飽きずに食べて飲んだなァ。若者に人気のタコスとタコライスは、米軍植民地沖縄の悲しき食べ物でした。
で、結局買って帰ったのが、沖縄本島北部にある大宜味村産の柑橘系ジャム。酸っぱいもの好きなので、とくにシークヮーサー・ジャムは大好物になりました。ライムに似た香りで、酸味にかすかな苦味がほどよく効いています。シークヮーサーは、沖縄と台湾にもともと自生していたそうです。芭蕉布の繊維を柔らかくするためにも用いられている。シーというのは酸のことなのですね。たんかん、というのは近代にポンカンとネーブル・オレンジが自然交配してできたもの。これは素朴なマーマレードという感じで、トーストした全粒粉のパンによく合いました。お土産はこの二つだけ。