沖縄の熱帯植物園

osamuharada2009-10-06

那覇から北へ移動して、恩納村のS家の別荘に四日間滞在。家の周囲は、椰子や芭蕉などで埋もれそうなくらいに草木が繁茂していたので嬉しかった。トロピカル好きとしては、亜熱帯の沖縄にいても、さらに南の熱帯地方の植物を見てみたくなり、友人に熱帯植物園のいくつかへ車で案内をしてもらう。現地の人にとっては、毎日見慣れた熱帯植物など、いまさら興味なんかは無いようだったけれど、そこは有無を言わせずにあちこち運転をさせた。
国営の海洋博公園には、巨大なジンベイザメのいる新しい水族館と、海洋博当時にできた熱帯植物園が残っている。人気絶頂の水族館は、観光客でひどい混雑ぶり。ジョーズ並みの、でっかいサメが目の前を泳ぐだけで大歓声が沸く、これじゃただの見世物だよね。 さて水族館から歩いても10分ほどでいける植物園だが、喜ばしいことに見学者は我々の他には誰もいなかった。園内は水の流れる音がするだけで森閑としている。古い植物園だから、広大な敷地の亜熱帯性植物は充分に成長をとげていて立派だ。手入れもゆきとどいた見事な庭園には、いくつかの大きな温室が連なっていて、一歩なかに入ると赤道に近い熱帯ジャングルに迷い込んだ気分。珍しい花や果物、樹木のどれもが美しく、なかにはグロテスクで不思議な植物もあるが、それも原始的な生命力そのものといった感じで見飽きない。良く知っているありふれた熱帯植物でさえも、高温多湿な熱帯そのものの温室の環境下では、のびのびと心地よさそうに葉をひろげているので新鮮に見える。なんだか嬉しそうでさえある。其の所を得たるかな、という感じですね。 ここで、ピニャコラーダでも飲んで、シエスタができたらなぁ、最高なのにねェ。 途中で東南アジア系の観光客がどっと入ってきたので、ウチナーンチュ(沖縄人)の友人も、一瞬自分がどこに居るのか、わからなくなったといって大笑い。団体の日本人観光客が絶対に来ない、熱帯植物園っていいもんですね。