七月十日の菊六落語会

osamuharada2009-06-17

第九回目のパレットクラブ寄席『古今亭菊六落語会』のお知らせです。
おりしも七月十日は、四万六千日(しまんろくせんにち)。浅草観音の「ほおずき市」でしたね。この日に参詣すれば四万六千日参詣したと同じ功徳があるという。
偶然にも、かねてより菊六に新ネタおろしをリクエストしていた『船徳』という噺、桂文楽のオハコでしたが、芝居なら二幕目の出だしで、「四万六千日、お暑い盛りでございます。」という地の言葉で始まります。うまい具合に丁度その日の噺なのです。どんなに降っていても、不思議にその日は晴天になると昔から言われているそうですから、皆様お誘いあわせの上、ごゆるりと寄席におでかけください。
明治の頃の滑稽な噺『船徳』に出てくるのは、吉原通いの猪牙船(ちょきぶね)ですが、この小村雪岱の団扇絵のほうは屋根のある屋形船です。(席亭の趣味でお見せするまで)
   好 き な 團 扇 い つ か き ま つ て ゐ た り け り   万太郎

        
        第九回・『古今亭菊六落語会』  7月10日(金)
        午後7時開場、7時半開演  木戸銭1500円


本日より、メールにて御予約うけたまわります。メールは、information@pale.tv
PALETTE CLUB 東京都中央区築地4-11-10 電話(03)3542-8099 地図

前回の菊六落語会 (id:osamuharada:20090501)
七月十日追記 本日も満席のお運びありがとうございました。演題は「やかん」と、お約束の 「船徳」の二席。期待にたがわずの上デキであったと思います。 「船徳」の噺の中で、船客の二人が、友人同士ではなく夫婦ものになっていたのは、古今亭ではない先輩からの伝授によるもので、こういうカタもあるのだそうです。桂文楽の名演が今でも目に焼きついているので、ちょっとビックリしました。女房を演じても上手い菊六にはマッチしているかもしれません。放蕩の末、勘当の身となった若旦那・徳三郎は、色男という設定で演じるもので、これも菊六の得意とするキャラクターになりつつあります。さらに磨きをかけてオハコになって欲しい噺ですね。竹屋のおじさんが、別人になっていたのは、竹屋の渡しを知る人がもういないだろうというのと、川との位置を実測で考えると、あの場面であの場所はありえないだろうと考えての変更だそうです。確かにあれは文楽のデフォルメだったのかも知れません。(ちょっとオタクな話ばかりでスイマセン) さて、次回は十一月、ぼくは「明烏」をリクエストしました。同じ若旦那でも、こちらはウブで堅物の時次郎君のほうですね。お楽しみに!