ロイ・リキテンスタイン

osamuharada2009-03-06

もう半世紀も前になるから現代美術とは呼びにくくなった、アメリカのポップ・アート。二十世紀芸術とでも言ったほうがシックリします。今月の芸術新潮に、そのポップの旗手だったロイ・リキテンスタインの、ちょっと珍しい作品について書きました。ポップ・アートが出た頃は、ぼくは高校生でしたが、すでに抽象画を描いていたので、ポップは芸術や絵画とは別の流行モノという印象が強くて、アメリカの風俗文化と同等の面白さしか感じませんでした。後年、イラスト稼業についてからは、リキテンスタインの漫画タッチは、オサムグッズなどキャラクターに取り入れてアメリカン・テイストのテクニックとして大いに活用させてもらいました。 写真はアトリエの壁に、前から持っていたリキテンスタインのポスターを貼ってみたのですが、どうもやはり芸術作品には見えてこないで違和感を感じる。アメリカン・コミックスそのものが拡大して貼ってあるだけのようで、仰ぎみるべき芸術境というよな深遠なるものは何もない。反芸術という概念なら理解はできるけど、アトリエには似合わない。半世紀も経ると評価は変わると誰かが言っていたけどほんとだな。
芸術新潮でとりあげた作品は(Seascape #16)、おそらく誰もあのリキテンスタイン作品だとは判らないだろうと思います。とても面白い。こんなのがあったの?と思われる方が多いことでしょう。ぼくにはこの作品のほうが、漫画より好きで、ずっとカッコイイなと思いました。興味あるかたは、とりあえず芸新の立ち読みでご覧くださいね。http://www.shinchosha.co.jp/geishin/200903/invitation.html
ポップ・アートについては前に書いてました。(id:osamuharada:20050623)