日本橋まるたか

osamuharada2008-12-08

師走というくらいで、ぼくもイラスト先生を十二月中に十回ほど、あいつとめまする。それに暮れは飲み会なども忙しい。最近は人数が多いと大きな居酒屋のようなところへ連れていかれる。あちこちの部屋で大騒ぎするから、騒々しくて声の低いヤツガレなどは同じことを二、三度話さなくては相手に聞こえない。酒や食べ物をユックリ味わうような気分はとっくにない。若者も含めて、いつからこんなに騒々しくなったんだろうか。だいたい最近の四十男たちの声が、カン高くなっている。オタクの若者たちもカン高い声が多い。そこへ元気のよいお姉さんたちの嬌声が混じると、異常にカン高い騒音が生まれる。二次会くらいは静かに少人数で大人のBARへでもと誘うが、今はそこでもまたカン高騒音に悩ませられることになる。師走はどこへ行っても、さらに超高音域に達しているので、このままでは難聴になりそうだ。
くだんの宮田重雄挿絵のなかに、安藤鶴夫著「ある日、その人」のための挿絵の原画が出てきて、そこに東京日本橋は「まるたか」の懐かしい店の表と中の絵が3点あった。ぼくも若い頃に通った思い出の店。以前ブログに書きました。[id:osamuharada:20060616]  そうだ、昔はこんなに渋くて大人の居酒屋があったんだな、と懐かしく思い出したようなわけで・・・。 昔のように暮れになったら、あの静かな横丁を入って、縄のれんをくぐり、檜のカウンターの前にもう一度座りたい。写真などではなく、宮田重雄の描いた絵で「まるたか」を見ると、この画家もまたこの店を愛したことが、如実に絵から溢れ出ているようだ。