伊東ゆかりライブ

osamuharada2008-12-04

昨夜、六本木のスイートベイジルで伊東ゆかりのライブを聴いた。なにしろ十代半ばからの、ぼくは大ファンなのだ。女性歌手では一番古くからの長いファンです。ゆかりちゃんも還暦は過ぎたけれど、声量いまだ衰えず、低音から高音まで軽やかで自然に歌ってくれた。「明るくて淋しい」気分というものが、元来ぼくは好きなのですが、伊東ゆかりの歌唱がまさにその通り。 特に彼女が大人になってから歌い始めたジャズスタンダードの歌曲が好きです。たいがい日本人のジャズ専門の歌手たちは、どこか外人や黒人になったつもりで歌うので、どうも聴いてて気恥ずかしくなるのだが、伊東ゆかりの歌うジャズにはそれがない。アメリカンポップス時代も、イタリアのカンツォーネを歌っても、外人の真似ではなく、伊東ゆかりという人の歌になっている。日本語でも、英語でも、イタリア語で歌ってさえもすべてが自分の歌唱になっている。そこが素晴らしいと思うな。で、どこまでも明るく、そこに淋しさがちょっと加わる。昨夜は、その気分をタップリ堪能させてもらったので、最高にいい気分。はじめにコール・ポーターの名曲、You'd be so nice to come home to を歌った。「私が家に帰った時、貴方が待っていてくれたら嬉しいわ。」というような意味でしょ、ファンとしては「待ってましたッ!」という気にさせられるよね。 数曲ジャズのスタンダードナンバーを歌ったが、どの曲にも歌の景色が頭に浮かんで、空想をかきたてられた。かつて(20年くらい前かな)伊東ゆかりが司会もして歌うジャズ番組があって、毎週かかさず聴いていたけれど、YouTubeにその時の懐かしい一曲『枯葉』がでていました。
(残念、現在YouTubeには出ていません)