古い招待状

osamuharada2008-10-28

昨日のニュースでは、株価が26年ぶりの7000円割れで大暴落をしたと大騒ぎになっていた。ところで26年前の1982年がどんな時代だったか、急には思い出せない。しばらく計算してみて、確か「ぼくの美術帖」を書いた頃じゃなかったかなと思い、古い本を引っぱり出してみたら、やはり1982年の12月10日出版となっていた。そうだ、あの年はイラスト稼業もすでに12年もやってきたので、ここらでヒトイキ入れようと、半年ばかり仕事をすべて断わって、イタリア旅行をして、残りを本の書き下ろしにあてたんだっけ、トシは36歳だった。 
昨日のニュースの続きでは、株価グラフが出ていて、’82年7000円割れのどん底から’89年のバブル絶頂期まで、どんどん右肩上がりになってゆき、株価は約39000円にまで達した。急激に強烈なバブル時代に向っていったのがよく解かる。しかし今度の暴落は、さらに世界恐慌に引きずり込まれそうな勢いだ。これからどんな時代がやって来るのだろう。 
本を開いた時、ページの間に古い招待状がはさんであった。COOL ABSTRACT とあって、ぼくの抽象画の個展でした。1983年の6月のことだった。場所は六本木のAXISビル。’82年に本を書き終えると、やっぱり作文より、お絵描きのほうが自分には向いているな、ということに思い至ったので、商売のイラストではなく、趣味の絵のほうで展覧会をしてみたくなったわけ。やってみると、人さまに見ていただくということに関しては、自分はまったく興味が無いことに気がついた。何事も経験してみないと判らないもんですね。で、コレが最初で最後の個展なのでした。詩人の黒田維理さんが見に来てくださったことは、嬉しくて懐かしい思い出です。
黒田維理詩集 SOMETHING COOL [id:osamuharada:20070208]