FRBと千両みかん

osamuharada2008-10-10

落語通のかたなら誰でもご存知の「千両みかん」という噺がある。先月半ばから始まった金融危機のニュースを聴くたびに、噺のサゲであの番頭が持ち逃げした、みかん3房と、お金のことを考えてしまう。お金というものは、あのミカンとまったく同じで、単なる幻想にすぎないモンだよなァ・・などと。(興味ある方は志ん生で聴いてみてね)落語も意外なところで頭の体操になる。
いま起きているアメリカ金融崩壊のキッカケは、リーマン・ブラザーズを、FRB財務省が見放すように支援拒否して倒産させたことから始まった。それでコレはどうも不思議なことがあるもんだな?と思った。FRB連邦準備銀行)の筆頭株主の一社として、そのリーマン・ブラザーズも名を連ねていたはずだから・・。 そもそもアメリカの中央銀行FRBは、アメリカ国家の経営ではなくって、実は民間経営の一株式会社なんですよね。国家や銀行に金を貸してやり、利息を取るただの「金貸し」。他行と違うのは、1913年にアメリカ政府の定めた連邦準備法により、唯一ドル札を刷りまくる特権を与えられた民間の銀行屋さんなのでした。だったらリーマンは金に困ったら、自分も株主なんだからFRBで好きなだけドルを刷ればいいじゃないかよ。ね、変じゃないのコレって、なんだか妙に引っかかるモンダイでしょ。ケネディ大統領は、ドルを金貸しのFRBに刷らせないで、国家直営の銀行がドルを発行する案を議会で通そうとしたために暗殺された、とコンスピラシー通の間でしきりに言われていましたね。リンカーン大統領も同じ理由で暗殺されたとも。詩人エズラ・パウンドはこのモンダイに気づいたために、ワシントンの精神病院に幽閉されてしまった。そうとうコレは根が深いモンダイですね。
この1ドル札の上に、FEDERAL(連邦) RESERVE(準備) NOTE と書かれてありますが、ここでノートというのは発行券というような意味です。これはFRBから借りた、借金の証文みたいな紙に過ぎない。このただの紙切れをモトデに、合法的なバクチを打つのが「投資」と呼ばれているものでしょう。今回はバクチ打ちリーマンが、賭博(デリバティブなど)で負けてスッテンテンになったということ。 FRBがその賭博場の胴元ですが、負けたリーマンはそこの胴元でもあるという。 ね、ワケのわからん話じゃないですか? ぼくは賭けゴトが大嫌いで金融投資など、どうでもいい話なのでしたが、しかしそうも言ってられない。 日本の実体経済のお金も、知らないうちに投資というバクチに回されていたんだから、これからは世界恐慌の荒波にカタギの日本人も巻き込まれることでしょう。一例をあげれば、コイズミ&竹ナカが強引に民営化した郵貯340兆円は、ほとんど外資系の投資バクチに賭けて、もうスッっちゃったのかも。急にコイズミが遁走しだしたのはそのせいか? なんともダイハードな時代が始まりましたね。カタギの皆さん、エコやってる場合じゃないです。サバイバルでいきましょう!
追記 コンスピラシーに興味を持たれた方は、まず1ドル札の裏面をご覧下さい。FRBがほんとは誰の物で、真の目的は何か?答えはまさに一目で解かりますよ。