ティト・プエンテのティンバレス

osamuharada2008-07-02

夏が近づくとラテン音楽が聴きたくなるもんですね。今年は久しぶりにサルサの王様 TITO PUENTE の、歯切れ良いパーカッションが気分です。ラテンの太鼓ではコンガやボンゴもいいけれど、スティックでたたくティンバレスの音色を聴いていると、トシがいもなく元気が出るな。ティト・プエンテラテン音楽は戦後のマンボで始まった。しかしキューバの人ではなく、ニューヨーク生まれのプエルトリカンだから、やがて下町育ちの都会的なサルサを生んだ。昔サルサを教えてくれたのはイラスト稼業の先輩河村要助さんでした。’79年ニューヨークへ行った時に、そのサルサの大御所ティト・プエンテのライブに行ったことを思い出す。グリニッジビレッジにあったThe Bottomline というライブハウス。なんとその時は、ジャズのディジー・ガレスピーがゲスト出演。そっちの名前にひかれて行ったような感じだったかな。ビバップの時代から、パーカーやガレスピーと共にラテンジャズを創作していたプエンテだから、その夜のライブは極め付けというもので、熱気のこもる演奏はニューヨークにピッタリだった。目の前で聴く、強烈なガレスピーのトランペットとプエンテの炸裂するティンバレス、ラテンのリズム。聴くというより、音を浴びる体験だった。
今これを書きながら聴いているのは、正しくチャーリー・パーカーの後を継いだ、アルトサックスのフィル・ウッズがゲストの、ティト・プエンテのアルバム。サルサの他に、ジョージ・シアリング作曲の Consternationn や、セロニアス・モンクの Pannonica 、それにガレスピーの Con Alma が入っていて、ジャズとサルサがうまく一体化していてすごく気持がいい。