You belong to me

osamuharada2007-11-20

二ヶ月前、監督タランティーノの最新作 Death Proof があまりに良かったので、続いてロドリゲスの Planet Terror も期待して観た。場所は閑古鳥鳴く六本木ヒルズの映画館。 タランティーノのほうはオタク趣味を超えて、さすがハイセンスな映画が作れるもんだなァとつくづく感心したけれど、ロドリゲスのゾンビ映画はただのオタクに堕したまんまでガッカリ。エンディングのタイトル途中でさっさと帰る観客もいた。ところがガマンして後付タイトルを見ていると、最後のサイゴにかかった歌を聴いて、思わず悩殺!させられることになった。この映画の主人公、B級女優ローズ・マッゴーワンが歌う、世にも色っぽい You belong to me である。すぐ映画館ロビーの店で迷わずサントラ盤CDを買って帰り、以来その曲だけを愛聴し続けているのです。今考えるとタイトル最後まで見ていて良かったな。
もともと1952年(古いね)に、ジョー・スタッフォードが歌って大ヒットした曲で、マイフェイバリット曲なのでした。メロディもさることながら、歌詞が好きだな。銀色の飛行機に乗って、ナイルのピラミッドを見て、南の島の日の出や、アルジェリアの市場、雨に濡れるジャングルの上を飛んで、世界を旅している恋人に呼びかけるという感じ。Just remember ただ、忘れないでね till you're home again YOU BELONG TO ME. あなたは私のものだということを、と歌う。
この曲をかつてジョー・スタッフォードは爽やかに生真面目に歌い、プロの歌手ではないけれど、1973年生まれのローズ・マッゴーワンちゃんは、なんとも官能的に歌ってくれました。こういう風に歌われたら、男としては城を傾けても構わない。もうメロメロだぜ。 是非とも本格的スタンダードナンバーを歌わせたい女優ですな。 古い話だけれど、こういう悩殺型女性ヴォーカルでハマったことがあったのは、ジャズの世界では云わずと知れたティナ・ルイーズ。やっぱりB級女優ですが、1957年唯一のアルバム(レコード時代は幻の名盤)を残しています。これもタマランよ。ただこういうのは男子専科と言うべきであって、ほとんどの女性にはワカらんだろうね。

It's Time for Tina

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