Bees Missing

osamuharada2007-06-30

去年の秋頃から、アメリカ合衆国の27州とカナダにおいてミツバチが失踪しているという。つまり巣箱に働き蜂が戻らなくなって、姿を消してしまったらしい。巣は絶滅して、蜂蜜が採れなくなるだけでなく、ミツバチによる交配が必要な農作物に今秋は多大な被害が出るそうです。アメリカではそちらの方が深刻な問題らしい。ミツバチの免疫機構弱体化説も出たけれど、未だに原因は不明。ただ死体は発見されず、巣に戻らなくなるということは、帰巣本能に何らかの影響があったはずでしょう。電磁波異常との関係も考えられる。うち続く異常気象も関連してるんじゃないかなと思う。最近はヨーロッパでも被害が出始めているそうです。
それにしても蜂蜜は甘すぎるものが多くて、砂糖がわりに使っているのですが、甘さの理由を調べたらビックリ。そもそも西洋式養蜂技術(日本には明治以降から)というものは、ミツバチの集めた花の蜜を、巣からすべて奪い取るような技術なので、ミツバチにとっては越冬のための食料である蜜は無い。そこで代わりに人間が安い砂糖水をミツバチに与えてやるわけ。鵜飼の鵜みたいですね。ともあれそれで西洋式養蜂の蜂蜜は強烈に甘いのです。江戸時代までの古い蜂蜜採取法による、本当の蜂蜜(花だけの蜜)は、ほんのり甘く滋養に富んだ柔らかい味覚らしい(最近その古式法の蜂蜜を食したひとの話)。さらに西洋式養蜂で驚くのは(ここからは企業秘密らしいが)、砂糖だけでは体力が落ちて、ミツバチの免疫力が弱まり病気にかかりやすくなる。そこで今は密かに抗生物質を砂糖と一緒に与えているそうです。ヒドイ話だよね。薬と砂糖漬けで甘いミツバチでも純粋蜂蜜と表示をしていいわけだから、先週の牛肉偽装事件を思い出しちゃうな。それにつけても、どこまでも可哀相なミツバチたちよ。