佐野繁次郎のデザイン

osamuharada2007-05-02

芸術新潮5月号のコラムで、佐野繁次郎のパピエ・コレについて書きました。5月20日までの神奈川県立美術館葉山に於ける「パリのエスプリ 佐伯裕三と佐野繁次郎展」の紹介です。ぼくの好きなのは本絵よりも、佐野繁次郎のパピエ・コレ(コラージュ作品)と装丁デザインと手描き文字に限定(マニアックですよね)しているので、ほぼそれについてのみを記してあります。子供の頃から見ていた銀座の商店会が発行しているPR誌「銀座百点」のデザインで佐野繁次郎を知ったのが最初です。これについては当ブログ(id:osamuharada:20050311)に書いてしまったので重複は避けますが、書籍の装丁デザインや文字も大好きなのは、純粋な画家というよりデザイナー佐野繁次郎としての才能のほうを好きだと、正直に言ってしまったほうがいいですね。もちろん美術評論家なんかじゃないから偉そうなことは言いたくはありません。(実は芸術新潮に何か書くたびにプロの物書きだと誤解されて困っています) この写真の「銀座百点」は40年前の5月号表紙です。なんとも爽やかで気持がいい表紙でしょコレ。格子柄の布切れをかがる黒い糸の、わざとラフな感じが黒い描き文字に呼応して、みごとに布置されているところなど、お見逃しなく。
銀座百点ホームページの表紙ギャラリーでは’55年から’69年までの佐野繁次郎デザインをすべて見ることができます。http://www.hyakuten.or.jp/hyosi/index.html