ペギー・リー&ジョージ・シアリング

osamuharada2006-07-28

『今日の買い物』の著者、岡本さんのブログ(mo'mo'fablog!)に、ジャズピアニスト、ジョージ・シアリングの古いアルバムのことが書かれてありました。以前ご本人から、お父上がジャズコンボでピアノを弾かれていて、シアリングの代表作でもある「9月の雨」をテーマ曲にされていた話を聞いたのは、ぼく自身が一番好きなジャズピアニストにまずシアリングの名前をあげたからでした。本格的?ジャズマニアからシアリングは軽視されていたので、その時は同好の士を見つけたような、これはとても嬉しい話だったわけです。
高校時代にシアリングの独自なサウンドにすっかり魅せられ、同じ頃に女性ジャズボーカルではペギー・リーにハマっていた頃、写真のBeauty And The Beat!という好きな二人の競演作のアルバムを見つけて、以来聴き続けること44年。愛聴版のなかでも古参中の古参ですが、いまだに聴き飽きることがありません。
ペギー・リーのスインギーで、澄み渡る青空のようなハスキーボイスは、主観的で深刻なハスキーボイス好きな(例えばクリス・コナー)本格的?ジャズマニアたちからは、これまた軽視されています。シアリングとのこの競演も、ジャズにあらず軽音楽の類いなりとみなされて、とかく日本人には、明るく粋なジャズというものが理解されていないことがよくわかります。シアリング・サウンドの、あの天にものぼる心地よさを楽しめないで、ジャズマニアとは可哀相だね。
岡本さんのブログにもあった、コンガ・ドラマーの名手アルマンド・ペラザもこのアルバム(マイアミのアメリカンホテルでのコンサート)ではシアリングに紹介されて、自作曲Mambo In Miamiを競演しています。パーカッションはシアリング・サウンドに溶け込んで、あくまでも軽妙洒脱、これぞ粋な演奏というものの見本。このアルバムどの曲も好きなところを書き出したら止まらなくなりそうですが、ジャズはオヤジ(特に団塊)の聴くダサイ音楽と決め付けないで、是非これを試しにお聴きくださいね。古き良き時代(1959年です)の健康的な精神につらぬかれた音と声。良い「気」が体中を駆け巡ることうけ合いますよ。

ビューティ&ザ・ビート

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今日の買い物。

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