男の流行

osamuharada2006-02-03

紙巻煙草はやらず、若い時分からのパイプ党なのですが、50を過ぎた頃、ぼくも葉巻が旨くなってきたので時々これを併用しています。最近気がついてビックリしたのは、その葉巻が今や大流行しているとのこと。シガーバーなるものも増えて、ビシッと細身の縞スーツに身をかためたITや金融関係のアンチャン達(小ヤジというらしい)が葉巻を吹かしている不思議な光景が港区あたりで見られるという。しかしホリエモン後の港区では、これから葉巻流行もついでに終わってしまうのか?どうでもいい話なのですが、面白い。
「流行」は自分と関係が無ければ、これで結構笑えるもんなんですね。男子流行のスーツというのが、ぐんぐん肩幅が狭くなって、身頃も狭く、二の腕あたりもパツンパツンに細くなってきた。これがめったに似合う日本人男子がいないため、なんだか皆でただ意味なく「肩身の狭い思い」をしているようだなァと思っていたら、太り過ぎでジャケットの似合わない代表だったホリエモンが、突然の犯罪人になって、肩身の狭い思いを本当にするようになるとは、実に流行は面白い。このパツンパツン肩身の狭きスーツが似合うのは、最近の映画(つまらない映画だったけれど)「アルフィー」主演の色男ジュード・ロウがまず一番でしょう。これならば、こういう服装もカッコイイなとぼくにでも納得ができます。そもそも猪首で、顔と体形が全く異なる日本人には似合わない、ただ窮屈そうで、ひたすら肩身の狭い思いをするだけです。
この似合わないスーツ着のお兄さん達が、得意になって使う流行言葉に「立ちあげる」というのがあるけれど、ヘンな日本語ですよね。起業という意味なのでしょうが、新しいブランドを「立ちあげる」、ホームページでもベンチャー企業でもカフェでも古着屋でも、なんでもかんでもやたらに全員が「立ちあげ」て、スタンディング・オベーションでもやっているのか。
だいぶ前からフツーに使うようになった流行語に「生きざま」というのがあるけれど、これも面白い。「死にざま」を見ろ!という否定的な言葉は昔からあったけれど、新造語「生きざま」はヘン。自分で「オレの生きざまは」なんて、自虐的というかヤザワ的というべきか。アナウンサーがいい歳したオジサンをつかまえて「これこそが彼の生きざまなのです」などとまじめにナレーションをすると、思わず吹き出しちゃう。ぼく自身は流行が嫌いなのですが、笑いのネタとしてなら日本の男の流行は世界一面白い。もっともっと肩身の狭い男の生きざま流行ブランドを立ちあげよう!
追記 BS-iで新しく「生様人生」という番組がスタート、いいっすねェ。