銀座 ミヤコ

osamuharada2006-01-13

銀座が凄い勢いで変貌しつつあります。欧米ブランドの巨大な路面店ばかりになってきているけれど、これは再開発という名目で、実は外資系の銀座乗っ取り作戦なのです。ディオールとコーチの間にあるマツモトキヨシも実体はすでに外資系企業なのですよ。あの日本経団連の新会長に、トヨタに替わってキャノンの会長さんがおなりになりましたが、あのキャノンもニッサンと同じようにすでに外資系様なのです。株主はすべてガイジン。どこへゆくのかジャパン?
と、最近の銀座を歩くと情けなくなるのですが、ドッコイまだまだぼくにはドメスチックに通えるお店が何軒かあります。銀座4丁目交差点から晴海通りを歌舞伎座方面に3分、三原橋の上にあるレコード屋「ミヤコ」もそのひとつ。写真は新人演歌歌手が営業中。聴く人は地面にある縄の中に入ってくださいという演歌専門店。CDよりまだカセットテープの品揃えが充実しています。実は何を隠そうぼくも演歌ファンなので、ここは銀座でいきつけのお店なのです。写真手前にいる店主のおじさんは、ぼくがちょっとマニアックな注文をすると「ダンナも演歌にくわしいっすねェ」と誉めてくれるのです。ちょっとコレぼくの自慢です。
最近ぼくの一番好きな演歌歌手が、長保有紀。特に演歌のスタンダードを歌うと最高なのです。大阪生まれで浪花節プログレッシブ演歌。小節回しも、唸りも、タメも完璧、R音の関東節風巻き舌発音もよし、G音の鼻濁音も見事にクリア。明るい歌声だけれど憂いがあって、氷川きよしのウガイをしてるような奇声とは大違い。なにより古い道中演歌(股旅もの)のカバーが最高で、市川雷蔵主演映画の主題歌だった「次男坊鴉」は絶品。こまどり姉妹の「ソーラン渡り鳥」はオリジナルを超えた。五木ひろしの「旅鴉」では「馬鹿な野郎の意地っ張り」と歌うところが五木以上のデキ。その他「港町ブルース」「宗右衛門町ブルース」とブルース(どこがブルース?)ものも最高潮。長保有紀オリジナルの「おんなの浪花節」は最早ぼくの中ではスタンダードナンバーになっています。紅白にも出た人ですが、持ち歌が大ヒットはしていないためにあまり知られていないのが残念。同じようにマイナーな演歌歌手で昔からマイフェイバりット演歌歌手は、泉ちどりです。この人の歌う「涙を抱いた渡り鳥」は水前寺以上で、まだまだ戦後に発達した演歌の世界は奥が深いのであります。演歌はダサいとしか言えない人が増えました。ぼくは外国の音楽も大好きだけれど、日本民族としての誇りを持って演歌も聴き続けることをここに誓います。馬鹿な野郎の意地っ張りというわけデス。

全曲集

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お嬢様は股旅がお好き!

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