竹の天井

osamuharada2006-01-05

奇妙な写真ですね。これは天井高が6mあるアトリエの、中2階に造った和室なのです。アトリエでは大きな抽象画を描き、和室では水墨画を描くつもりで、20年ほど前に自分ですべて設計しました。アトリエのほうは、予算も無いことだし、鉄骨構造むき出しで外側に軽量コンクリートの壁があるだけです。抽象画を描くためにも、いたって無機質なデザインのままにしてあります。家というよりただの倉庫のようなものですね。
そして中2階10畳ほどの和室内装の壁は、普通の京壁ではなく白い漆喰仕上げにして、天井だけにはどこか富岡鉄斎水墨画のなかの庵のような雰囲気が欲しくて、つまりぼくとしては大変こだわって、田舎風の竹のスノコにしてみました。これが実は大変に手間がかかって、友情あふれる左官屋さんでなければ、とてもやってもらえない仕上げだったのです。