花梨の香り

osamuharada2009-11-06

古今亭菊六が、くだんの大賞をとった時の番組は、11月23日 午後1時5分から、NHK総合テレビで放送されるそうです。是非ご覧なすってくださいまし!(席亭)  菊六君が授賞した演題は『豊竹屋』という噺(ウィキペディアにあらすじが出ています)。 ぼくはむかし三遊亭円生で何度も聴いていた、大好きな噺でした。もとは上方噺で、素人の浄瑠璃マニアが主人公。自ら名乗る芸名が「豊竹屋節右衛門」と、名前がすでに可笑しいな。そして相方の口三味線の人の名前が「花梨胴八」という。三味線の棹に使う硬い木が、花梨(かりん)の木なので、シャレてつけた名前なんです。なんか可愛いですよね。そんなことをボンヤリ思い出していたら、偶然にも友人から有機栽培の花梨をもらっちゃったので、それまで何となく可笑しかった。
花梨は西アジアが原産のマルメロ(ポルトガル語)で、日本には中国から江戸時代に渡来したそうです。 いただきモノの花梨が熟すまでの間、しばらく部屋に置いておいたら、かぐわしき香りがただよいだして、気分爽快になってくる。「新鮮」という言葉を香りにしたら、まさしく花梨の匂いがそれです。花と果物を統合したような、桃源郷に入り込んだような、えもいわれぬフレッシュな自然の香り。あまりに心地よいので、就寝時に枕元へ置いてみたら、グッスリ眠れて、しかも良い夢まで見られたのであります。きっと何か良い薬効成分でも分泌されているのでしょうね。さて、これからいよいよ花梨シロップを作る予定です。花梨はノドに大変良いそうです。風邪対策にもなる。味覚はあまり無いようなので、「花梨の香り」を、大切に飲むというようなことにしてみたい。