いじわるばあ讃

osamuharada2009-10-31

芸術新潮11月号のコラムは、長谷川町子の漫画『いじわるばあさん』について書きました。多分、芸術関係の雑誌じゃあまりマジメに取り上げないだろうから、と意表を突いてみたワケ。 例によって下調べが楽しかった。桜新町の、おなじみ長谷川町子美術館へ出かけていっては、あらためて漫画の原画をみて感嘆し、家にあった姉妹社刊(絶版です)のオリジナルを読み返しては大笑い。いま読んでも毒舌は痛快きわまりなく、すこしも古びてはいないのが凄い。見るだけでも楽しいのに、美術館のご厚意で図版掲載の許可をいただき、自由に本の中から使う絵を選ばせてもらえるという贅沢なオマケ付き。全6巻の中から、好きな「いじわるばあさん」の図版選びをしているうちに、さらに深みにはまり、すべて自分で絵を真似て引き写して(そこまでしなくていいんだけれど)、図版デザインのラフスケッチまでをつくっちゃったのです。で、コノ紙面いよいよ本物の絵で出来上がり。おかげで今では、見なくてもソラで「いじわるばあさん」を描けちゃうのですよ(自慢にャならない)。 この駄洒落のタイトル、今回は自分で考えました。現在も『いじわるばあさん』はロングセラー。朝日文庫にて、全4巻で再版されています。